目次
三つ葉の栄養と効能
三つ葉は、日本のハーブの一種で独特の香りがあり、緑黄色野菜ならではの高い栄養素があります。
糸三つ葉・根三つ葉・切り三つ葉とありますが、栄養価が少しずつ異なります。
にんじんと同じセリ科に属することもあり、β-カロテンをはじめ、ビタミンCやビタミンE・ビタミンKなど、多くの種類のビタミンを含みます。
魚や大豆製品などの良質なたんぱく質を組み合わせれば、β-カロテンが効率よくビタミンAに変換され、皮膚や粘膜を健やかに保つほか、眼精疲労の解消に対する効果が期待できます。
ビタミンAやビタミンCが含まれているので、免疫力が高まり、新陳代謝が活発になります。
また、風邪や眼精疲労・冷え性の予防・美肌保持などの効果が期待できます。
クリプトテーネンやミツバエンという香り成分が含まれていて、食欲増進や神経を休める働きがあり、ストレスの解消にも役立ちます。
この他、鉄やカルシウムなども比較的豊富に含まれています。
三つ葉の主な効能
食欲増進・胃もたれの予防・精神安定・動脈硬化の予防・抗ストレス作用・高血圧の予防、改善
三つ葉の主な栄養成分
β-カロテン・ビタミンC・ビタミンE・ビタミンK・クリプトテーネン・ミツバエン・鉄・カルシウム
三つ葉のカロリー(kcal)と糖質
三つ葉のカロリーですが、生の場合は76kcal・ゆでた場合は99kcalであり、糖質はゆでた場合1.2gです。(※ 可食部100gあたり)
カロリーは低いので、ダイエットに向いている食材になります。
他の野菜類のカロリーや糖質は以下のようになっていますが、他の野菜類と比べるとカロリーは低く、糖質はほぼ同じくらいになっています。
- ナノハナ・・・33kcal・1.6g
- シソ・・・37kcal・0.2g
- ネギ・・・34kcal・5.8g
- ミズナ・・・23kcal・1.8g
- モロヘイヤ・・・38kcal・0.4g
三つ葉の特徴
三つ葉は、東アジアに広く自生するセリ科の野菜であり、1本の茎に3枚ずつ葉がつくことからこの名前がつきました。
春を告げる野草として古くから食用としてきましたが、本格的に栽培するようになったのは江戸時代からです。
さわやかな香りとみずみずしい緑色・シャキッとした歯ごたえは、食欲が増し日本料理を引き立てます。
糸三つ葉や根三つ葉の根が付いているものを土に植えると、数日で新しい芽が出て、数週間もたつと立派に育ってくれるので、いつでも摘みたてが手に入ります。
三つ葉の種類
糸三つ葉 | |
---|---|
根にスポンジがついたまま出荷されることが多く、年中収穫されます。 三つ葉の中ではもっとも栄養価が高く、軟白栽培していないため茎まで緑色になります。 |
根三つ葉 | |
---|---|
茎の部分が白く太いですが、根も食用にできるので、きんぴらにすると美味しいです。 他の三つ葉より風味は強いがやや固めになります。 |
切り三つ葉 | |
---|---|
軟白栽培の三つ葉の伸びてきた若い葉と茎を切り取ったもので、香りは控えめだが食感はいいです。 関東地方の雑煮には欠かせなくて、アクが少なく口当たりがいいです。 |
三つ葉の旬
旬のカレンダー
根三つ葉は3~4月、切り三つ葉は12~2月、糸三つ葉は1年中手に入り、旬は特にないです。
三つ葉の産地
都道府県別収穫量(農林水産省 平成24年統計 参照) |
---|
千葉県 全国収穫の18.4%の構成比 2,960t |
愛知県 全国収穫の16.7%の構成比 2,690t |
茨城県 全国収穫の11.0%の構成比 1,770t |
三つ葉は、日本各地で生産されていますが、千葉や愛知県の生産が多くなっています。
スーパーなどで販売されているものは、水耕栽培されたものがほとんどであり、一年中出回っています。
三つ葉の上手な選び方
- 香りが強いもの
- 全体的にピンとしているもの。
- 葉の緑色が鮮やかで、葉の先までみずみずしいもの。
- 茎が折れていたり茶色のものは鮮度が悪いです。
三つ葉の食べ方
三つ葉は、お吸い物などの汁物に入れたり、生のままサラダや彩に使うほか、サッとゆでておひたしにしたり、卵とじにすると美味しく食べることができます。
アクが少なく、口当たりがやわらかいので、生のまま茶碗蒸しやお吸い物などに入れると美味しいです。
ゆでておひたしなどにする場合は、香りと歯ざわりを楽しむため、ゆで過ぎないほうがよく、熱湯にサッとくぐらせた後、冷水につけるといいです。
三つ葉の栄養を強化する食べ合わせ
三つ葉+こんにゃく
三つ葉には、β-カロテンやビタミンCが含まれていますが、こんにゃくに含まれている食物繊維と合わせると便秘が解消でき、美肌に対する効果が期待できます。
三つ葉の保存法
三つ葉は、日持ちしないので、使う分だけ購入したほうがいいです。
湿らせた新聞紙に包んでポリ袋に入れると、冷蔵庫で保存できますがが、しおれやすので早めに使い切るほうがいいです。
三つ葉の食品成分
水分 |
たんぱく質 |
脂質 |
炭水化物 |
---|---|---|---|
94.6g |
0.9g |
0.1g |
2.9g |
カリウム |
カルシウム |
マグネシウム |
リン |
---|---|---|---|
500mg |
47mg |
21mg |
47mg |
鉄 |
亜鉛 |
銅 |
マンガン |
---|---|---|---|
0.9mg |
0.1mg |
0.02mg |
0.42mg |
ヨウ素 |
セレン |
モリブデン |
ビタミンE |
---|---|---|---|
– |
– |
– |
0.9mg |
ビタミンB1 |
ビタミンB2 |
ナイアシン |
ビタミンB6 |
---|---|---|---|
0.04mg |
0.14mg |
0.7mg |
0.06mg |
葉酸 |
パントテン酸 |
ビオチン |
ビタミンC |
---|---|---|---|
64μg |
0.30mg |
– |
13 |