目次
パセリの栄養と効能
パセリは、抗酸化作用のあるβ-カロテンや免疫力を高めるビタミンC・ビタミンE・ビタミンK・カリウム・カルシウム・鉄・亜鉛・マンガン・食物繊維などが含まれていて、緑黄色野菜の中でも栄養豊富な野菜になります。
パセリに含まれている栄養素には主に以下のようなものがあります。
ピネン・アピオール
パセリの独特の香りは、ピネンやアピオールという成分であり、食欲増進や疲労回復・口臭予防・利尿作用などの効果が期待できます。
ピネンには、消化促進・口臭予防・発がん抑制作用などもあるとされています。
パセリは料理によく添えられていますが、香り成分には抗菌・殺菌作用があるため、料理に添えることは食中毒予防の意味もあります。
また、発汗・保温作用などもあり、冷え性や風邪にも有効とされています。
ビタミンC
ビタミンCは、レモンの2倍以上含まれていて、肌にハリを持たせ、粘膜や骨を強くし、免疫力を高めて風邪の予防や回復に働きます。
また、たんぱく質からコラーゲンがつくられる働きにもかかわっています。
コラーゲンは肌のハリのもととなる成分なので、たんぱく質が豊富な食材と組み合わせると、パセリの美肌効果はよりアップします。
鉄
鉄は、ほうれん草の4倍程度含まれていて、貧血の予防や改善に有効になります。
鉄と鉄の吸収を高めるビタミンC、造血作用のある葉酸が含まれているので、貧血に対する効果はさらに高まります。
その他
葉に含まれているクロロフィルには、抗酸化作用があり、コレステロールの上昇を防いだり、貧血を予防する効果があるとされています。
β-カロテンは、シソやニンジンに次ぐ含有量があり、老化やがん・心臓病などの予防や、皮膚と粘膜を健康に保つ効果が期待できます。
カリウムはサツマイモの2倍以上含まれていて、血圧を正常に保ちますので、高血圧の人におススメです。
この他、丈夫な骨をつくるカルシウムやビタミンKなども含まれています。
パセリの主な効能
精神安定・食欲増進・胃腸機能強化・鎮痛作用・消化促進・がん予防・動脈硬化の予防・骨粗しょう症の予防

パセリの抗菌・殺菌作用が炎症を鎮めているのかもしれません。
パセリの主な栄養成分
β-カロテン・ビタミンC・ビタミンE・ビタミンK・カリウム・カルシウム・鉄・亜鉛・マンガン・食物繊維・ピネン・アピオール・クロロフィル・葉酸
パセリのカロリー(kcal)と糖質
パセリのカロリーは43kcal・糖質は1.4gです。(※ 可食部100gあたり)
カロリーは低いので、ダイエットに向いている食材になります。
他の野菜類のカロリーや糖質は以下のようになっていますが、他の野菜類と比べるとカロリーや糖質は高くなっています。
- サニーレタス・・・16kcal・1.2g
- グリーンリーフ・・・16kcal・1.4g
- モロヘイヤ・・・38kcal・0.4g
- ツルムラサキ・・・13kcal・0.4g
- ベビーリーフ・・・16kcal・0.4g
パセリの特徴
パセリは、料理のつけ合わせや彩り、ソースの香りづけ、ブーケガルニの材料など、幅広く使われているハーブになります。
原産地はヨーロッパで、紀元前から食用にされてきたハーブであり、ギリシャやローマでは早くから食中毒の薬草として使われていました。
現在では世界中で食べられていますが、日本には明治時代以降に伝わったとされていて、オランダから日本に伝わったのでオランダゼリの和名があります。
鉢一つで手軽に栽培することができ、常に葉を残すようにしておけば長期間楽しむことができます。
葉や茎がかたく、くせのある味なので、料理の主役になるというよりは料理のアクセサリーとして使われることが多くなっています。
パセリの種類
カーリーパセリ | |
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モスカールドパセリとも呼ばれる、日本で主流のパセリになります。 よく添え物として利用されていますが、栄養価は高いです。 |
イタリアンパセリ | |
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カーリーパセリよりも葉が平たく、ちぢれがないです。 苦味が少なく、香りのクセも強くないです。 |
パセリの旬
旬のカレンダー
パセリは、1年中出回っていますが、旬は3~4月になります。
パセリの産地
都道府県別収穫量(農林水産省 平成22年統計 参照) |
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長野県 全国収穫の25.2%の構成比 923t |
千葉県 全国収穫の22.7%の構成比 831t |
静岡県 全国収穫の11.0%の構成比 404t |
長野・千葉県の生産量が、全体の半分くらいを占めています。
パセリの上手な選び方
- 葉がちぢれているもの。
- 緑色がはっきりと濃く、しおれていないもの。
- 茎がみずみずしく、ハリと弾力があるもの。
- 香りが強く、葉が小さく密集しているもの。
- 葉が黄色くなっているものは避けたほうがいいです。
パセリの食べ方
パセリは、鮮やかな緑色と形が美しい野菜であり、西洋料理の皿にはパセリがそなえられていて、料理に彩りを与えています。
肉や魚料理には香味野菜として使われていますが、香りを活かすためには、切った後、水にさらさないようにするのが重要です。
揚げる場合は、ころもを少しつけるかそのまま揚げるとよく、低い温度で揚げるのがコツになります。
オリーブオイルとニンニクでソテーした肉や野菜・魚介類にたっぷりのパセリをかけ、仕上げにレモン汁をひとふりすれば、シンプルながら食材を引き立てる上品な味わいの一品に変わります。
パセリは栄養価が豊富なので、みじん切りにしてスープやサラダにふりかけたり、素揚げや天ぷらなどの料理に添えたりして、もっと積極的に食べたほうがいいです。
パセリの栄養を強化する食べ合わせ
パセリ+牛肉
パセリに含まれているビタミンCは、牛肉に含まれている鉄の吸収を助ける作用があるので、いっしょに摂取すると、貧血の予防・改善に対する効果がアップします。
パセリ+オリーブ油
パセリには、β-カロテンやビタミンCが豊富に含まれています。
オリーブ油に含まれているビタミンEをいっしょに摂ることで、β-カロテンの吸収率がアップするので、老化防止につながる抗酸化作用が高まります。
パセリ+ニンニク
強い殺菌効果と新陳代謝を高める力があるニンニクといっしょに食べると、免疫力が相乗的に上がります。
パセリ+ホタテ
たんぱく質が豊富なホタテと組み合わせると、パセリのビタミンCが働き、細胞の生成に欠かせないコラーゲンができやすくなります。
パセリの保存
パセリは、みじん切りにして密閉容器に入れて冷凍保存すれば、いつでも使うことができますが、香りは少し落ちてしまいます。
パセリの食品成分
水分 |
たんぱく質 |
脂質 |
炭水化物 |
---|---|---|---|
84.7g |
4.0g |
3.1g |
0.7g |
カリウム |
カルシウム |
マグネシウム |
リン |
---|---|---|---|
1000mg |
290mg |
42mg |
61mg |
鉄 |
亜鉛 |
銅 |
マンガン |
---|---|---|---|
7.5mg |
1.0mg |
0.16mg |
1.05mg |
ヨウ素 |
セレン |
モリブデン |
ビタミンE |
---|---|---|---|
7μg |
3μg |
39μg |
3.3mg |
ビタミンB1 |
ビタミンB2 |
ナイアシン |
ビタミンB6 |
---|---|---|---|
0.12mg |
0.24mg |
1.2mg |
0.27mg |
葉酸 |
パントテン酸 |
ビオチン |
ビタミンC |
---|---|---|---|
220μg |
0.48mg |
4.1μg |
19mg |