沖縄野菜の種類と特徴~栄養なども紹介

沖縄野菜
沖縄では、室町時代から明治時代初めにかけて、琉球王朝として日本とは異なる独自の文化が発達していました。

対外的には中国と日本との交流が深く、食文化は両方の影響を受けつつ、気候風土に合う食材を生かした料理が広がりました。

その料理に使われる沖縄野菜は、中国の薬膳的思想を取り入れ、薬草としても利用されてきました。

 
沖縄県では、自生する野菜を利用したり、近隣の国から導入した野菜を受け入れたりしながら、亜熱帯気候に合う野菜がつくられています。

暑さに耐えられる・風に強い・塩害の影響を受けないなど、過酷な自然環境に耐えられる野菜を栽培していて、沖縄特有の呼び方があるのが特徴。

沖縄野菜は、日本の中でも特に温暖な気候のもと栽培されていて、他の地域では見ないような独特の野菜が多いです。

沖縄に行かないと食べられない野菜もいろいろあります。

沖縄野菜の種類と特徴

四角豆(ウリズン豆)

四角豆四角豆は、熱帯地方原産で、沖縄を中心に栽培されている植物。

つる性の植物で、さやの部分に4枚の翼を持つのが大きな特徴になります。

沖縄には、戦後にハワイから持ち込まれたことがあったそうで、「ハワイマメ」と呼ばれることもあります。

さやの長さは15~30cmで四角ばっているものが多く、花はピンクや淡い青色です。

 
ビタミンAやビタミンB1・ビタミンC・カリウムなどが含まれています。

サヤエンドウと同様、豆の若いさやを食用にしていて、サラダや揚げ物・煮物などにして食べられています。

島ラッキョウ

島らっきょう島ラッキョウは、中国が原産といわれていている多年草で、日本各地で栽培されています。

強い香りと辛みを持ち、シャキシャキとした歯ざわりが特徴。

秋ごろに花茎を出して、その先端に赤紫色の花をつけます。

もっともポピュラーな食べ方は浅漬けですが、天ぷら・炒めもの・サラダなどにしても美味しい。

フーチバー(ヨモギ)

フーチバーフーチバーは、胃腸薬や入浴剤など、沖縄では古くから薬草として利用されています。

苦みがやわらかで、独特のさわやかな香りがあります。

沖縄では、古くから細かくきざんでジューシー(炊き込みご飯)やヒージャー汁(山羊汁)の具などに使用。

ビタミンAやカリウムなどの栄養が含まれています。

ハンダマー(金時草・水前寺菜)

水前寺菜ハンダマーは、キク科の多年草で、高さは40~60cmほどになります。

九州や沖縄では、野菜として栽培されています。

水前寺菜という別名は、熊本県の水前寺周辺で栽培されていたからという説があります。

 
沖縄では血の薬といわれ、ビタミンA・ビタミンB2・鉄分などを含み、栄養価が高く女性にはうれしい野菜。

シュンギクに似た高い香りがして、炒めもの・和えもの・汁物の具・サラダなどで食べられています。

ンジャナ(ホソバワダン)

ンジャナンジャナは、海岸の岩などに生える多年草で、琉球王国の時代から滋養食とされてきた薬草の一種。

沖縄特有の代表的な薬草であり、今でも日常的に利用されています。

全体に少し白みを帯びていて、葉・茎・根に独特の苦味があります。

ビタミンAやビタミンC・カルシウムやカリウムなどが含まれています。

紅イモ

紅芋紅イモは、中央アフリカが原産。

世界中の熱帯・温帯地域で広く栽培されていて、数多くの品種があります。

紅イモの紫紅色は、アントシアニン系の色素によるものであり、でんぷんやブドウ糖・ビタミンA・ビタミンC・カリウムなどが含まれています。

加熱するとねっとりとした食感で、天ぷらやタルト・ようかんなどにして食べられています。

田イモ(水イモ)

田芋田イモは、熱帯アジアが原産といわれ、高さ1~1.5mにもなります。

サトイモの一種ですが、畑で栽培されるサトイモとは違い、水田でなどで栽培されています。

次々と小イモが増えることから、沖縄では縁起物として伝統行事に欠かせない野菜

カリウムやカルシウム・鉄・ビタミンA・ビタミンCなどが含まれています。

アロエベラ

アロエベラアロエベラは、天然の滋養分が豊富であり、古くから万能薬草として暮らしに欠かせない植物でした。

アロエベラの「ベラ」はラテン語で真実・本当という意味であり、アロエベラは「真実のアロエ」という意味になります。

食べる時は肉厚の葉の皮をむいて、刺身やサラダなどがいいでしょう。

シークワーサー(ヒラミレモン)

シークワサーシークワーサーは、沖縄を中心に自生するカンキツ類の一種。

高さは5メートルほどで、直径3センチメートルほどの白い花を咲かせます。

沖縄県では、レモンの代わりに果汁を、飲み物やドレッシング・ジャムなどに利用しています。

コーレーグス(島トウガラシ)

島とうがらしコーレーグスは、唐辛子を意味する沖縄方言。

沖縄で栽培されているものは、本土で多く流通しているものとは違う品種になります。

昔から香辛料として利用されてきており、ソーキそばには欠かせない調味料です。

沖縄県では、ほとんどの食堂のテーブルに置かれていて、人気があります。

モーウイ(赤瓜)

モーウイモーウイは、中国南部や東南アジアが原産。

沖縄では野菜として栽培されています。

つる性の一年草で、夏ごろに黄色の花をつけ、皮は赤茶色で果肉は白く、シャリシャリとした歯ごたえで淡白な味がします。

水分が多く、ビタミンCやカリウムなどが含まれています。

皮がかたいので、むいてから黒砂糖漬けや和えもの・酢のものなどにして食べられています。

ナーベラー(ヘチマ)

ナーベラーナーベラーは、熱帯アジア原産。

沖縄では、ゴーヤとともに夏の野菜として人気があります。

果実には水分が多く、炭水化物やビタミンCなどが含まれています。

熟す前の果実を、みそ炒め・煮物・カレーの具などにして食べています。

ゴーヤ(ニガウリ)

ニガウリゴーヤは、熱帯アジアが原産。

強い苦味があるため、ニガウリとも呼ばれています。

特有の苦みがありますが、沖縄では苦みが強いものからそれほどないものまで、さまざまな種類が栽培されています。

沖縄の夏には欠かせない食材であり、豊富なビタミンCや苦味成分が夏バテを解消するとされ、 チャンプルーやジュースなどで食べられています。

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島ニンジン(チデークニ)

島にんじん島ニンジンは、中央アジア原産で、黄色が特徴の沖縄特産の冬野菜。

品種は東洋系と西洋系に大別されていますが、沖縄では津堅島(つけんじま)が産地として知られています。

ビタミンA・ビタミンC・カリウム・鉄などが含まれていて、根を油といっしょに調理すると、栄養学的に良いとされています。

パパヤー(野菜パパイヤ)

パパヤーパパヤーは熱帯アメリカ原産。

沖縄では、熟す前の青い果実を使ってチャンプルーや煮物などにしています。

果実には、カルシウムやカリウム・ビタミンC・カロテンなどが含まれています。

たんぱく質分解酵素のパパインを含んでいるので、一緒に煮込むと肉がやわらかくなります。

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