植物油とは?危険な油と使い方・保存方法

植物油

植物油とは?

オリーブオイルとサラダ食品や化粧品など、私たちはさまざまな油を使用していますが、油といわれるものには、石油系や動物系など、たくさんの種類があります。
その中で、植物油と呼ばれるものは、植物の種や実から採取される油(オイル)のことをさします。

油は文明が発祥したころから存在していましたが、古代では儀式の際に灯油(ともしあぶら)として利用されていたようであり、食用として利用されるようになったのは200~300年頃からといわれています。
食用植物油として古い歴史を持つものは、現代の食卓でも広く利用されているオリーブオイルとゴマ油と考えられています。

食用植物油と美容用植物油の違い

植物油には食用と美容用の2種類がありますが、それらの違いは油の精製度によるものです。
食用油は味や香りを、美容用油は手触りや質感といった肌に塗る際の使用感を重視して精製されているので、用途に合わせて使う必要があります。
基本的に食用でも美容用でも原料は同じですが、美容用は肌触りをよくするために感触の悪い成分をぬく工程などが含まれています。

美容油が食用に比べて割高なのも、この工程がプラスされているからです。
食用は美容用に使用できる場合が多いですが、逆に美容用を食用にすることはできません。
また、食用を美容用に使う場合も、顔以外の部位でパッチテストを行ってから使うほうがいいです。

植物油が作られるまで

植物油は、植物のタネや胚芽、実に含まれる油分を取り出して作られます。
技術が発達していなかった時代は圧力をかけて油を搾り出していたため、原料に油が豊富に含まれているオリーブやゴマが利用されていました。
しかし、薬品を使って効率よく取り出す技術が発達してからは、さまざまな植物から油が作られるようになりました。

植物油を作る場合、昔からの伝統的製法では、栄養価を失うことなく原料の風味を引き出すことができます。
薬品を使う場合は、栄養面のデメリットが多いものの、美容向けの商品として不純物を取り除いた使いやすい油ができます。

サラダ油とは?

サラダ油は日本で独自に作られた植物油であり、温度が低くなっても固まりにくく、食感がよいのが特徴になります。
原料になる植物油は、菜種油・綿実油・大豆油・ひまわり油・コーン油などがあり、これらを1種類のみでつくる場合もあれば、数種類をブレンドしてつくる場合もあります。

サラダ油は植物が原料なのですが、大量に入荷した原料から搾った油にさまざまな加工を繰り返して作られたものです。
化学溶剤を使用する場合もあるので、一度に大量につくることができます。
また、保存料などを加えているので保存も長く、安価で流通させることができます。

その一方、純粋な植物油は原料を搾って抽出しているため、一度に少量しか製造できません。
大量生産できないので割高になりますが、純粋な植物油こそが本来の油になります。

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危険な油とは?

トランス脂肪酸

酸化した油トランス脂肪酸は、マーガリンやファットスプレッド・ショートニングなどに含まれる不飽和脂肪酸です。
欧米諸国では、すでに規制が始まっている危険な油であり、悪玉コレステロールを増やして善玉コレステロールを減らす作用があります。

長期間摂取すると心臓に蓄積されて、心臓病のリスクが高まるといわれているほか、不妊を引き起こすともいわれています。
トランス脂肪酸は、値段が安い植物油や、それを使ったさまざまな加工食品などに含まれています。

健康のためには、ファストフードやスナック菓子・マヨネーズ・マーガリンをとりすぎないようにするなど、トランス脂肪酸をできるだけとらないように心がけたほうがいいと思います。

サラダ油

サラダ油には、リノール酸が半分以上の割合で含まれていますが、リノール酸はとりすぎると、脳梗塞や心筋梗塞・がん・アレルギー体質を引き起こすといわれています。
リノール酸は脳とからだの成長のためには必要ですが、サラダ油からとる必要はないですし、とりすぎにも注意する必要があります。

マーガリン

安価な植物油でつくられたバターの偽物がマーガリンです。
そもそもマーガリンは、大豆油やコーン油などの植物油でできていますが、常温において固体の状態になっています

それは無理やり油を固体に変えているからであり、低カロリーやコレステロールゼロとなっていても、からだにいいとはいえないのです。
マーガリンにはなるべく手を出さないほうが賢明だと思います。

酸化した油

油は長時間、光や空気と接触したり、高温で加熱されたりすることで酸化し、過酸化脂質という物質に変化します。
これが体内に入ると、からだも酸化してしまいますが、酸化は細胞を傷つけ、老化を促進する原因にもなります。

作ってから長時間経過した揚げものや炒めもの・くり返し使用した油を使った揚げものを食べるのは、避けるようにしたほうがいいです。

見えない油に注意

油脂というと、食用油やマーガリンなどの食用油脂類を思い浮かべますが、食品には油脂分を含んでいるものがたくさんあります。
市販のお惣菜やレトルト食品・菓子類・パン・ファストフードにも油が使われていますので、知らず知らずのうちに多くの油を摂取しているものなのです。

とくに、外食やコンビニ食などでは、味だけでなく見栄えも良くするために、必要以上に油を使う傾向があるので要注意です。
同じようなサンドイッチだとしても、家で作ったものよりも油が多く、カロリーも高い場合が多いのです。

日常の食べ物には植物油がたくさん使われていることは確かであり、普段口にしている食事にどれだけの油が使用されているか、注意することも大切です。
無意識に食べている食事だけで摂取量をオーバーしている場合もあり、私たちが日頃摂取している油脂類は、見えない油の割合が多いのです。

植物油の使い方

植物油はすべて生食が可能

オリーブオイルとサラダほとんどの植物油は生で使用することができます。
油の栄養素を生かすのは、生食であり、サラダのドレッシングや調味料として使用するといいです。

生食で使う場合は、亜麻仁油などのオメガ3系がおすすめであり、風味づけや色付けにはオメガ6系、炒めものや揚げものなどの加熱調理には、抗酸化作用のあるオレイン酸やビタミンEを含むオメガ9系がおすすめです。

植物油の調理法

油は炒めるや揚げるという調理法の印象が強いですが、それぞれの油の特徴を引き出すには、仕上げにかける・調味料と混ぜる・素材にサッと合わせて和えるなどを使いわけるのもコツになります。
スムージーやサラダ・アイスクリーム・スープなどにひとさじ加えると、油のフレッシュな香りや風味が楽しめます。
また、油を足してサッとあえるだけで、味と香りのいい一品の出来上がりです。

ドレッシングやタレなどに混ぜると、油の風味やコクが加わった一味違う美味しさが広がります。
ドレッシングやタレは使う油が味の決め手であり、いつものドレッシングで使っている油を、質のよい油に変えればからだにもやさしいです。

加熱する料理に使う油を植物油に変えると、油っぽくなく、サッと炒めることで油の香りが食欲増進になります。
植物油で揚げると、カラッと揚がっているため、胃もたれの心配も少なくて済みます。
質のいい油はサラッとしていて、あまり油っぽくないので、食材本来のうまみや風味が増し、さっぱりとした味になります。

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植物油の保存方法

植物油の保管場所

食用油植物油を劣化させる酸化の原因は、光・熱・空気であり、これらを極力避けて保存することが、油の鮮度を保つ上手な使いかたのコツになります。
植物油を保存する場合は、プラスチック容器よりビンのほうがよく、ビンは透明なものより、遮光のもののほうが酸化をおさえられます。
また、ガス台のコンロのそばなど、高温で光があたる場所にビンごと置いておくのはやめたほうがいいです。

光は直射日光だけでなく、蛍光灯の光にも反応しますので、ビンは棚の中などにしまうほうがいいです。
未開封の植物油はほとんどの場合、1年以上の賞味期限が設定されていますが、開封後は、どの油も光や空気に触れることで酸化が進んでしまうので、美味しく食べるためには平均して2ヶ月を目安に使いるほうがいいです。
特に、酸化しやすいオメガ3系の油は、早めに使いきるほうがよく、開封後は冷蔵庫での保管がおすすめです。

使うたびにフタをしっかり閉めるのはもちろん、注ぎ口についた油をこまめにふき取ることも大切です。
植物油の残量が少なくなると、保存容器の中に空気がたまり、油の酸化が進んでしまいます。
酸化防止のためには、小さいビンに移し替えるといいでしょう。

植物油の見極め

植物油が劣化しているかどうかの見極めは、見た目ではなかなか難しいです。
基本的に開封から一定期間が過ぎたら、酸化して健康効果も失われていくと考えたほうがいいです。

いつもと違う変なにおいや味がしたり、色が黒っぽくなる・加熱時に煙が出やすくなる・泡が出るなどは、劣化が進んだサインなので捨てるようにしましょう。
揚げ油は、差し油といって少しずつの継ぎ足しをすれば使い続けられますが、繰り返し揚げることで酸化が進み、からだにはよくありません。

油は炭水化物やたんぱく質に比べ、消化に時間がかかり、そのために胃が疲れて消化能力が落ちてしまうことがあります。
これが胃もたれや、胃酸過多による胸焼けを引き起こす原因になります。
また、酸化した油は過酸化脂質として体内に取り込まれ、老化や動脈硬化の原因になってしまいます。

白く濁ったり固まったら湯せんする

冬場など、保管場所の温度が低いと油が結晶して白く濁ったり固まったりする場合があります。
白濁は油の劣化ではないので、室内(20度以上)に置いたり、容器をぬるま湯で湯せんしたりすれば、透明な液体状に戻ります。

ただし、油を温める温度が高すぎると、酸化や腐敗の原因になるので、湯せんは30度前後で行うといいです。

植物油の捨て方

使用した油は1回ごとに処分するか、自治体などのリサイクルに出すといいです。
使用済みの揚げ油など、まとまった量を処分するときは、流しにそのまま捨ててはいけません。
下水管の中で固まって詰まったりにおいの原因になったり、海を汚すなど環境破壊の原因にもなります。

牛乳パックなどに新聞紙を詰めて冷ました油を注ぐ方法や、専用の油凝固剤や油吸収パッドを使い、生ごみとして処分しましょう。

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