ネギの特徴
ネギの起源は、トルコを中心としたアジア地域、あるいはインドと考えられています。
中国においては紀元前から栽培されていて、日本には奈良時代に伝わったとされています。
ヨーロッパにはリーキ(西洋ネギ)がありますが、これは東洋のネギとはまた別のものになります。
ネギは、それぞれの気候にあった地方特有の品種に人気があります。
関東では土を盛って日に当てないように育てる根深ネギ(長ネギ)のような、白い部分が多いものが人気です。
関西では日にあてて育て、緑の葉までやわらかい葉ネギ(青ネギ)のようなものが主流になっています。
食欲が減退する夏には、ネギ特有のツンとした香りが消化液の分泌を促し、食欲を増進させ、免疫力を高めます。
ざるそばやそうめん・冷奴の薬味によくネギが使われるのは、美味しいだけではなく、夏バテ予防に一役かっているからになります。
ネギは、よく洗い根を落としてから調理しますが、薬味に使う場合はきざんでから水につけると辛味が適度になり、食欲増進にもなります。
ネギ特有の香りが苦手な人は、鍋物の具にしたり、焼きネギなどにすると匂いが抑えられ、食べやすくなります。
長ネギの白く太い部分は、高温で短時間加熱すると甘みがひきたつので、揚げ物や加熱調理に向いています。
すき焼きなどの肉料理や魚料理に入れると、肉や魚のくさみを消す効果があります。
長ネギをみじん切りにするときは、根元のほうから切り込みを何本か入れ、端から切ると上手にできます。
ざるそばやそうめん・冷奴の薬味によく使われるネギ。
食欲が減退する夏には、ネギ特有のツンとした香りが消化液の分泌を促すので、食欲が増進します。
また、寒い時期には、ネギを食べることでからだが温まりますし、すぐれた抗菌作用があるため、風邪予防や冷え性の対策につながります。
ネギの辛みは、ねぎ自体が辛いのではなく、細かく切ることによって組織から出る酵素がアミノ酸を辛味に変えているため。
辛味が苦手な人は、丸のまま焼くと辛味に変える酵素が働かないので、甘みを味わうことができます。
ネギの薬効効果
ネギには解毒作用があるとされていて、風邪のひき始めに効果的であり、古くから薬用野菜として利用されてきました。
また、刻んだ長ネギをキッチンペーパーに包み、枕元に置くとリラックス効果があります。
中医学では、体を温める食材の代表とされ、風邪の初期や冷えからくる症状の改善に利用されています。
ネギの種類
根深ネギ | |
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伸びるにつれて土寄せして軟白化したもの。
煮物や揚げ物・鍋物・炒め物など、さまざまな料理に使われています。 一般的には長ネギ・白ネギと呼ばれていて、白い部分が多く関東地方に多いです。 |
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下仁田(しもにた)ネギ | |
群馬特産のネギで、殿様ネギとも呼ばれています。
枝分かれしない一本ネギであり、加熱すると独特の甘みがでます。 |
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九条ネギ | |
青ネギの代表であり、京都の九条周辺で栽培されていたので、この名前がつきました。
近年は京都だけでなく、西日本で広く栽培されています。 |
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あさつき | |
もともとは山の草地に生えていた、ネギの近縁種。
根深ネギの生育途中の細いものを、あさつきと呼ぶ場合も多いです。 おもに薬味として使われていて、殺菌効果があります。 |
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わけぎ | |
ネギとタマネギの雑種。
枝分かれして育つことから、分け葱(わけぎ)になりました。 青ネギより細くてやわらかく、カリウムやカルシウムが豊富に含まれています。 |
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小ネギ(万能ネギ) | |
万能ネギとは、小ネギのことをいいます。
葉ネギを若採りしたもので暑さに強く、年中栽培されています。 |
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赤ネギ | |
やわらかく甘みがあるネギ。
赤紫色は、ポリフェノールの一種のアントシアニン。 表皮を数枚むくとだんだん色が薄れ、中心部は白くなっていきます。 |
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芽ネギ | |
乾燥させてやわらかく育てた芽を、7cmほどのところで若採りしたもの。
寿司のネタになることもあります。 |
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リーキ | |
地中海沿岸が原産であり、別名を西洋ネギ。
白い茎の部分のみ食用としますが、煮るとやわらかくなり、甘みと香りを楽しむことができます。 |
ネギの旬
寒い時期になると、甘みが強くなって美味しくなります。
ネギの産地
都道府県別収穫量(農林水産省 平成24年統計 参照) |
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千葉県 全国収穫の14.1%の構成比 68,000t |
埼玉県 全国収穫の12.4%の構成比 59,800t |
茨城県 全国収穫の9.7%の構成比 46,600t |
ネギは、もともとは冬野菜。
最近では、夏の需要も多く、春ネギ・夏ネギ・秋冬ネギと周年栽培されるようになりました。
九条ネギのような青ネギは、香川や大阪では周年栽培されています。
近年では、中国からの輸入も増えています。
ネギの上手な選び方
- ピンと張りがあるもの。
- 鮮やかな白色で、しまっているもの。
- みずみずしく、ツヤがあるもの。
- 重みがあり、巻きのしっかりしたもの。
- 根の部分が固くしまっているもの。
ネギの保存法
青ネギを冷蔵保存する場合は、洗ってから、養分が失われないよう根を切り落とし、ポリ袋に入れ冷蔵庫で保存するといいでしょう。
青ネギを冷凍保存する場合は、生のまま小口切りやみじん切りにした後、保存袋に入れ、しっかり空気を抜いてから冷凍してください。
みそ汁に入れたり、冷ややっこにのせたりなど、凍ったまま使えるので便利です。
長ネギを冷凍保存する場合は、ななめに1cmほどの厚切りにした後、保存袋に入れ、しっかり空気を抜いてから冷凍するといいでしょう。
解凍してもあまり水分は出ませんし、冷凍効果でしんなりした食感になり美味しいです。
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