松茸の特徴
松茸は、アカマツやクロマツなどの林に自生するので、昔から松茸と書きますが、万葉集の歌に詠まれているほど、古くから親しまれています。
日本が原生林におおわれていた古代には少なかったのですが、人口が増えて森林が伐採され、そのあとアカマツが増えるにつれて増加していきました。
日本ほど松茸を貴重に扱っている国はなく、世界中の松茸が集められています。
特有の香りと歯ごたえで日本の秋の味覚の代表であり、人工栽培できないので、流通するのは天然物だけになります。
よく韓国や中国産の松茸は香りが薄いといわれますが、国産物のほうが香り成分は多く、外国産のほうが比較的大きくなっています。
松茸は、赤松などの根に菌根をつくり、シロ(代)と呼ばれる発生地をつくります。
シロは赤松の密度が高く、乾燥した場所に多く発生しますが、広葉樹が多くなると消えてしまいます。
今まで数多くの栽培実験が行われてきましたが、菌糸を人工栽培することは不可能だとされています。
これは、松茸の菌が相手の木から栄養をもらわなけらば、きのこを作ることができないからだとされています。
松茸の旬
旬のカレンダー
松茸は、秋の味覚の王様であり、9~10月が旬になります。
松茸の産地
都道府県別収穫量(農林水産省 平成24年統計 参照) |
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長野県 全国収穫の31.2%の構成比 4.9t |
岩手県 全国収穫の23.6%の構成比 3.7t |
兵庫県 全国収穫の10.2%の構成比 1.6t |
松茸の栽培においては、これまでにも数多くの試みがなされてきましたが、栽培することはまだ実現していないです。
国産物の松茸は年々減っていて、最近は世界の各地から松茸の近縁種が輸入されるようになりました。
スーパーなどで売られている松茸は、韓国・中国からの輸入品が多いです。
松茸の上手な選び方
- 香りがよく重いもの。
- 軸は太くしっかりとしていて、かさが開いていないもの。
- かさが開ききったものは、味も香りも落ちているので避けるほうがいいでしょう。
松茸の食べ方
松茸は、生のままで土瓶蒸し・お吸い物・松茸ご飯・和え物などにすると美味しいです。
また、香りを活かすようにさっと網で焼いてから、しぼったすだちの汁をかけ、しょう油で食べてもいいです。
松茸は、香りが命なので水で洗わないようにしましょう。
汚れはふきんでふきとり、石づきのかたい部分は包丁でうすく削りましょう。
スライスした後、お酒を少々ふりかけてから、ラップして20分ほどおいておくと風味が増します。
松茸の土瓶蒸し
松茸、ハモまたはクルマエビ、ぎんなんなどを専用の土瓶にいれます。
薄味のだしをはって火にかけ、煮立ったらすだちをしぼって味わう料理です。
焼き松茸
松茸を裂いてから炭火などで焼き、すだちのしぼり汁としょう油をかけ食べます。