エリンギの特徴
エリンギは、イタリアや南フランスなど地中海地方に自生している野菜。
ヨーロッパではもともと人気のある食用キノコであり、フランス料理やイタリア料理などに使われる定番食材のひとつです。
セリ科植物(エリンジウム)の根などに自生することから、この名前がつけられています。
日本には、台湾から伝わりました。
ヨーロッパのものに比べて大きい品種が開発され、その後1990年代から人工栽培化が始まった、比較的新しいキノコになります。
ポプラ等の樹木で原木栽培したり、おがくず培地で菌床栽培することで、近年普及し始めています。
エリンギは、アワビの歯ごたえに似ているので、白アワビタケとよばれることがあります。
火を通しても食感が損なわれず、弾力のある独特の歯ごたえが特徴。
味にクセがないため、どんな調理法にも向いています。
鍋ものや汁もの・スープ・煮もの・炒めもの・パスタの具など、和・洋・中問わず使われている食材になります。
また、煮物や炊き込みご飯にしても、ほかの食材やごはんによくなじむので、使い勝手のよい野菜といえます。
エリンギ自体は香りが乏しいので、味付けをして調理されることが多く、縦に切れ目を入れてから手で裂くと味がからみやすいです。
火を通してもしんなりしないため、さまざまな加熱調理に向いています。
エリンギを炒めると、水分がとぶため歯ごたえがアップし、うまみが凝縮されて風味も香ばしくなります。
エリンギを冷蔵保存する場合は、水気をふきとってからポリ袋に入れるといいでしょう。
冷凍保存する場合は、食べやすい大きさに切ってから密閉容器に入れて保存しましょう。
エリンギの旬
エリンギは、ほとんどが人口栽培によるもの。
1年中美味しく食べることができます。
エリンギの産地
都道府県別収穫量(農林水産省 平成24年統計 参照) |
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長野県 全国収穫の36.6%の構成比 13,961t |
新潟県 全国収穫の34.3%の構成比 13,089t |
広島県 全国収穫の7.1%の構成比 2,701t |
エリンギは、長野県と新潟県がそれぞれ3分の1ずつ生産していて、その他はかなり少ないです。
エリンギの上手な選び方
- 軸は太くて硬く弾力があるもの。
- 新鮮なほど、軸の白さが際立ち香りがあります。
- カサは薄い茶色で割れていなく、開きすぎていないもの。
- カサの裏側が変色しているものは、古いので避けたほうがいいでしょう。
エリンギのカロリー一覧と糖質
【カロリー】19kcal・※可食部100g当たり
【糖質】2.6g
エリンギ炒めのカロリー
【カロリー】55kcal・100g
エリンギの天ぷらのカロリー
【カロリー】147kcal・1人前
エリンギの栄養と効果
エリンギは、キノコの中でも栄養価は高いです。
エリンギに含まれている栄養素には、主に以下のようなものがあります。
食物繊維・オリゴ糖
食物繊維が、イモ類と同じくらい豊富に含まれています。
腸内を掃除し、コレステロールの排出や血糖値を抑える作用があるので、生活習慣病を予防する効果に期待ができます。
オリゴ糖が含まれていて、腸内細菌の栄養になるため、食物繊維と合わせて腸を元気にするのに効果的です。
ナイアシン
ナイアシンが含まれていて、糖質や脂質・たんぱく質などのエネルギーの代謝に働きます。
また、脳神経を正常に働かせるのに役立ち、血の巡りをよくするので、冷え性の改善に対しての効果が期待できます。
ナイアシンは水に溶ける性質があるため、炒める調理法にしたほうが栄養分をしっかり摂ることができます。
エルゴステロール・ビタミンD
エルゴステロールという物質が含まれていて、紫外線に当たることによってビタミンDに変化する特徴があります。
ビタミンDが含まれていて、カルシウムの吸収を促す作用があるので、骨粗しょう症を予防する効果が期待できます。
ビタミンDは、油といっしょに摂ると吸収率を高めることができます。
その他
マグネシウムが豊富に含まれていて、心臓病や高血圧・糖尿病・メタボリックシンドロームなどの予防効果が期待できます。
カリウムが豊富に含まれていて、血圧の改善やむくみの解消に有効とされています。
免疫力を高める働きがあるβ-グルカンが含まれていて、風邪を予防する効果が期待できます。
ビタミンB1が含まれていて、炭水化物の代謝を促進させるので、疲労回復に対しての効果が期待できます。
細胞の再生を促し、肌や髪を健康に保つ作用があるビタミンB2が含まれています。
糖の一種であるトレハロースが豊富に含まれていて、骨粗しょう症の予防効果が期待できます。
エネルギーの代謝を助けるビタミンB12が含まれています。
パントテン酸が含まれていて、ストレスや精神安定に対する効果を発揮するとされています。
エリンギの主な効果
がん予防・高血圧の予防、改善・整腸作用・肥満の防止
エリンギの主な栄養成分
食物繊維・オリゴ糖・マグネシウム・カリウム・β-グルカン・ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB12・ビタミンD・ナイアシン・パントテン酸