穴子の特徴
名前の由来
穴子は、海水と淡水が混ざった沿岸に棲む魚。
もぐりこんだ巣穴から顔を出す様子が、名前の由来ともいわれています。
特徴
穴子は、寿司や天ぷらの材料として人気の白身魚です。
脂質が約10%と多めで、味は淡泊になっています。
一般に、穴子とされるのはマアナゴ。
これに、ゴテンアナゴ・ギンアナゴを加えた3種類が流通していますが、最近では、科の異なるイラコアナゴも加わっています。
やわらかい泥底に棲むものは身や骨がやわらかく、岩礁に棲むものはもかたいとされています。
関東では、江戸前寿司のネタで煮穴子を使うのが一般的ですが、関西では焼き穴子として食べることが多くなっています。
さばき方はウナギと同じで、関東では背開き、関西では腹開きにされています。
のれそれ
ごく限られた期間だけ獲れる稚魚は、のれそれとよばれています。
食感を楽しむため、生食が珍味とされています。
ただ、乱獲されたために、国産物の穴子の漁獲量が減ったともいわれています。
イラコアナゴ
スーパーや回転寿司の安い穴子の蒲焼きなどは、たいていこの穴子です。
味はマアナゴには劣りますが、手頃な価格になっています。
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穴子の旬
旬のカレンダー
穴子は、1年を通して漁獲されています。
旬は夏であり、冬の穴子のほうが脂は少なくなります。
江戸前では、6~8月に穫れたものが最高とされています。
旬の穴子は、梅雨アナゴ・夏アナゴと称されています。
脂がのった淡白で、上品な甘みを味わうことができます。
穴子の産地
穴子の産地には、東京湾のほか福岡・長崎・愛媛県などがあります。
東京湾産は江戸前とよばれ、味の良さで有名ですが、兵庫県明石産のものも味が良いことで知られています。
穴子は、国産物と輸入物がありますが、どちらも安定した価格です。
中国や朝鮮半島などからの輸入が多く、ときに開いたものなどが大量に入荷してきます。
穴子の上手な選び方
- 身が厚く、白く輝いているもの。
- 目が澄んでいて、身体がツヤツヤしているもの。
- 体側に点線のように見える白い規則的な斑紋があるもの。