なすの特徴
なすの原産地はインドで、日本には8世紀ごろ中国から伝わってきました。
日本だけでも180種類以上、世界では約1000種類もあり、品種がとても多くなっています。
なすは、「成す」・「生す」という言葉を思わせ、昔から縁起の良い野菜として親しまれてきました。
奈良時代から全国に広まり、丸型・卵型・長型・紫・白・緑等、形や色はさまざまですが、現在では地域による特徴のある品種が栽培されています。
なすには、「秋茄子は嫁に食わすな」ということわざがあります。
体を冷やす野菜なので、赤ちゃんを産むお嫁さんを気遣っているという意味と、美味しいので食べさせないという2つの解釈があります。
なすの種類
千両なす | |
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全国的に最も多く生産されているなすです。 漬物や焼きなす・煮物と、調理の種類が多く人気があります。 |
水なす | |
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生食が可能ななすは全国的に珍しく、通常のなすより丸みを帯びていて水分が多いです。
甘みがあり、アクも少ないので生食が可能になっています。 大阪の泉州地方で特に盛んに栽培されています。 |
米なす | |
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アメリカ産の品種を改良したもので、ヘタが緑色をしているのが特徴。
果肉が締まっていて、煮物や揚げ物などの加熱調理に向いています。 |
小なす | |
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甘みがあり皮がやわらかくタネも少ないので、おもに漬物用になっています。 |
長なす | |
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やわらかい果肉で、やや水っぽいのが特徴。
西日本で一般的であり、焼きなすや炒めもの・田楽に向いています。 |
巾着なす | |
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果肉がかたく締まっていてかためなので、加熱してもくずれにくいのが特徴。 |
白なす | |
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果肉がやわらかであり、加熱するとトロリとした食感になります。 |
十全 | |
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新潟県の夏の風物詩であり、漬け物にすると絶品の丸型小なすになります。 |
赤なす | |
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通常のなすの3倍ほど大きく、肉質はやわらかくタネもアクも少ないです。 |
青なす | |
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緑色の果皮の品種であり、果肉は加熱するとやわらかくなります。 |
賀茂なす | |
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京都の上賀茂地域で栽培されています。
やわらかくて甘みがあり、田楽・揚げ物に向いています。 |
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なすのカロリーに関する記事です。
なすの旬
旬のカレンダー
なすは、ハウス栽培を中心に一年中出回っていますが、旬は夏です。
なすの産地
都道府県別収穫量(農林水産省 平成24年統計 参照) |
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高知県 全国収穫の9.7%の構成比 31,900t |
熊本県 全国収穫の9.3%の構成比 30,600t |
群馬県 全国収穫の7.1%の構成比 23,200t |
7月から11月にかけて出まわる夏秋なすは、露地ものです。
茨城・栃木・群馬といった、主に都市近郊で栽培されています。
12月から6月にかけて出まわる冬春なすは、高知や熊本・福岡といった、暖地のハウスなどの施設で生産されています。
なすの上手な選び方
- 表面にシミや傷がないもの。
- ずっしりと重みがあるものは水分が多いです。
- 皮の色が濃く、ハリとツヤがあるもの。
- ヘタがしっかりとし、とげが鋭くとがっているもの。
- 皮に傷があるものは避けたほうがいいです。
ヘタは鮮度を見分ける方法の一つです。
ただ、鋭いトゲが生えていて、刺さって怪我をすることがあるので、注意する必要があります。