「柿の葉寿司の柿の葉って食べれるの?」
食べるときにそう思った方は少なくないと思います。
そもそも柿の葉寿司をご存じない方へ、ご説明します!
柿の葉寿司は奈良県・和歌山県、および石川県、鳥取県智頭地方の郷土料理。
奈良県・和歌山県と石川県、鳥取県では作り方・形状が異なります。
鯖、鮭などの切り身と一口大の酢飯を合わせ、柿の葉で包んだものが基本形です。
そんな柿の葉寿司の葉は一緒に食べられるのか?
そもそもなぜ柿の葉で包むことになったのか?
詳しくご説明いたします!
柿の葉寿司は葉っぱごと食べれるの?
では本題です。
柿の葉寿司の葉っぱは食べられるのでしょうか?
結論からいえば、食べられます!!
しかし、柿の葉寿司を扱っているさまざまなお店によると、「食べても問題はないが、寿司の食感や味を楽しむためには取り除いたほうがよい」という意見が多いようです。
中には、そもそも外すことを知らなかったとか、葉っぱもあったほうが栄養や味もおいしく感じるなどの理由から、あえてそのまま食べる方もいるようです。
お店で使用している柿の葉は綺麗に洗っていますので、食べても問題はありません。
しかし、葉っぱは火を通しておらず、ゴアゴア・パサパサしているので、大事なお寿司の味が分からなくなってしまう可能性があります。
柿の葉寿司のネタには、鯖・鮭などが両地域で使用される主な材料の他、奈良県・和歌山県では鯛、穴子、椎茸、石川県では鰤、鳥取県では鱒を地域特有のネタとして使用しているため、それぞれとの食べ合わせで試してみるのもいいかもしれませんね。
また、包みをとっても柿の葉のいい香りが酢飯とネタに移っています。
酢飯、ネタ、柿の葉の香りの絶妙なバランスを楽しみながら、ご自分の好きなスタイルで楽しみましょう!
柿の葉寿司の葉っぱにはどんな意味があるの?
そもそも、なぜお寿司を柿の葉で包もうと思ったのでしょうか。
柿の葉寿司は、江戸時代中頃に奈良吉野地方の各家庭の夏祭りのご馳走として作られていたのが始まりとされています。
江戸時代と言えば、もちろん冷蔵庫はなくしかも暑い!
暑いということは、食べ物、特に生魚はすぐに傷んでしまいます。
そこで考えられたのが、塩漬けの柿の葉でした。
柿の葉には、ビタミンCによる抗酸化作用とタンニンによる殺菌作用があります。
さらに、塩漬けにすることにより、冷やさなくとも食材を長持ちさせることができるのです。
むしろ、柿の葉寿司は冷蔵庫厳禁!
冷蔵庫ではご飯やネタがパサパサになってしまいます。
食品の栄養素を調べることなどできなかった時代ですが、日々の暮らしから、根拠はなくとも柿の葉に食品を保存する方法を見出しており、それが現代にまで伝わっています。
柿の葉を使う理由は、もう一つあると言われています。
先ほど、柿の葉は食べられるのか?という話題の中でも紹介しましたが、中の寿司に香りを移すためです。
柏餅や桜餅と同じですね。
柏も桜も柿もそれぞれ季節を代表する花木です。
昔の人たちは直接食べなかったとしても、四季をたのしむためにさまざまな工夫をしていたのです。
さいごに
いかがでしょうか。
柿の葉寿司の葉っぱは食べられるのか?
なぜ柿の葉を使うのか?
ご理解いただけましたか。
柿の葉寿司のネタは地方によって本当にいろいろあるようなので、観光で訪れた際、新しい味を探してみるのもいいかもしれません。
柿の葉寿司は通常お店で食べるよりも、お土産として持ち帰ることが多いようなので、あまり日常的に口にするものではないと思います。
しかし、どんなものかわかっていれば、もらった時も失敗なく最大限味を楽しめます。
また、目上の人へ、少し高級でおしゃれな手土産として持っていくのもいいかもしれません。
その際、ここに書いてある内容を教えてあげれば、感謝されること間違いなしですよ!
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