スズキの特徴
別称・方言
ユウド(新潟)・オオタロウ(東京)・マダカ(愛知県知多)・カワスズキ(高知)
特徴
スズキは、スズキ科の海水魚。
北海道南部以南の日本各地・朝鮮半島南岸に分布。
体長は約1mほどで、沿岸性で岩礁帯から内湾にかけて生息し、成魚は甲殻類や魚類などを捕食しています。
産卵期は12~1月で、沿岸や湾口部のやや深場で行われています。
スズキは、日本各地の沿岸に分布していて、成長とともに呼び名が変わる成長魚。
生まれたてから1年くらいをコッパ、セイゴ・2年魚をフッコ・3~4年以上をスズキと呼んでいます。
タイと並ぶ高級魚で、独特のうま味があります。
釣りの対象魚として人気であり、シーバスとも呼ばれています。
スズキの伝統的な料理の一つに、島根県松江市にある宍道湖の「スズキの奉書焼き」があります。
これは、冬の産卵に備えて卵を抱えたスズキを丸ごと使う、この地方の名物郷土料理になります。
ヒラスズキの特徴
名前の由来
ヒラスズキという名前の由来は、スズキよりもその姿が平らなことから。
特徴
ヒラスズキは、スズキ科の海水魚。
千葉県から長崎県の沿岸に分布。
体長は約50~70cmで、最大では1mになるものもあります。
スズキよりも高級魚として扱われていて、刺身にすると美味しいです。
スズキの旬
旬のカレンダー
スズキの旬は6~8月。
梅雨が明けた初夏ごろからが旬の始まりで、夏を代表する白身魚になっています。
スズキは、大きさや季節で味が大きく変わる魚。
夏が終わるとやせて味が落ちるといわれていますが、秋から初冬の卵巣の大きなものも美味しいです。
スズキは一般的に高級魚と思われていますが、実際のところは旬である夏を除けばあまり高値ではありません。
スズキの産地
千葉・福岡・兵庫県などが産地。
スズキの上手な選び方
- エラが鮮紅色のもの。
- 目が透き通っていて盛り上がっているもの。
- 尾の付け根がふっくらしているもの。
- ウロコが銀色に輝いていて、落ちていないものが新鮮。
- 切り身は、身に透明感と弾力があり、皮の色が濃いもの。
スズキの食べ方
スズキは、淡白だが弾力がある魚。
刺身や焼き物・煮物・蒸し物など、幅広い料理に使われています。
また、夏は洗いにするのが美味しいです。
スズキは、3枚におろして血合い部分を除いた後、薄く切ります。
よく冷えた氷水に、切った身を入れて急速に冷やしてから、流水で洗うといいでしょう。
切った身は急速に縮み、独特の食感が生まれます。
わさびじょうゆやポン酢・酢みそとよく合います。
スズキの皮は焼くと縮んでしまうので、あらかじめいくつか包丁で切り目を入れておくと、仕上がりが破れることなく美しいです。
さばいた時に身に若干の臭みを感じるようならば、香草焼きやバター焼きなどがいいでしょう。
小型のものは、唐揚げや煮付けにすると美味しいです。
スズキは、価格が安く使いやすい魚なので、フレンチやイタリアンでムニエルなどによく使われています。
家庭で調理する時は、うま味を引き出すために、酒やワイン蒸し・ハーブを使うなど、香りをよくする工夫をするといいでしょう。
スズキのカロリーと糖質
スズキのカロリーは123kcal・糖質は0.0g。(※可食部100g当たり)
カロリーは比較的高いので、ダイエットにはあまり向いていない食材になります。
スズキの栄養と効果
スズキは、やわらかくてクセがなく、低脂肪で低カロリーな魚。
ビタミンAが魚介類のなかでも特に豊富に含まれています。
暗いところでも目が見える作用に大きくかかわっていますが、抗酸化作用があるので老化防止にも役立ちます。
また、皮膚や粘膜を保護する働きや、美肌作り・がん予防に対する効果が期待できます。
カルシウムやリンなどが含まれています。
加えて、カルシウムの吸収を促すビタミンDも豊富に含まれているので、歯や骨を強化し、骨粗しょう症を予防する効果が期待できます。
ビタミンDは皮に多く含まれているので、残さず食べたほうがいいでしょう。
鉄が豊富に含まれているので、貧血気味の人におすすめ。
脂質の代謝や脳神経にはたらくナイアシンが豊富に含まれています。
糖質や脂質・たんぱく質の代謝に欠かせないパントテン酸が豊富に含まれていて、手足のしびれやリウマチ性関節炎にも効果があるとされています。
スズキの主な効果
皮膚、粘膜の保護・がん予防・目の健康維持・骨や歯の健康維持
スズキの主な栄養成分
ビタミンA・ビタミンD・カルシウム・リン・鉄・ナイアシン・パントテン酸