金目鯛の特徴
別称・方言
アカギ(神奈川県三崎)・マキンメ(神奈川県小田原)・アコウダイ(佐渡ヶ島)・カゲキヨ(三重県尾鷲)・カタジアラ(沖縄)
名前の由来
金目鯛という名前は、目が金色に輝き、魚体の色が赤いことから由来しています。
特徴
金目鯛は、キンメダイ科の海水魚。
名前にタイとついていますが、タイとは異なる種類です。
金目鯛の目が大きいのは、深海に棲んでいるからです。
光の届かない場所でエサを捕らえるため、発達しています。
金目鯛は、釧路沖以南の本州太平洋側や、太平洋・インド洋・大西洋・地中海などの暖海に分布。
水深100~800mにわたり生息しています。
移動範囲は広く、若魚は岸寄りの浅場にいますが、成長とともに沖の深場に移動します。
夜行性で小魚や甲殻類・イカ類などを食べています。
産卵期は夏で、寿命は14年以上と長いです。
金目鯛は、脂っこい魚。
昔は人気がなかったので、安い値段で食べることができました。
ただ、最近は人気が上がってきており、高級魚になっています。
体の赤い色がよく、美しい姿から、縁起物としても人気が高いです。
昔から、マダイの代わりとして祝の席に用いられていますが、年末年始に関しては、需要が多いため値段が高騰します。
金目鯛の旬
旬のカレンダー
金目鯛は、産卵期となる11月~3月が旬であり、この時期は特に良質な脂がのっています。
金目鯛の産地
金目鯛は、銚子や勝浦・稲取などの水揚げが多いのですが、 身が厚く通年脂が落ちない銚子産は有名です。
金目鯛は、通年水揚げされますが、最盛期は9月~4月。
好不漁の差が大きく、相場の変動も大きいです。
伊豆七島の名産としては広く知られていて、高級干物として店頭に並んでいます。
また、国産物だけでは足りないので、冷凍での輸入も多くなっています。
冷凍物は、手軽な値段で出回っています。
金目鯛の上手な選び方
- 真っ赤で目にハリのあるもの。
- ウロコがしっかりついていて金色に光っているもの。
- 鮮度が落ちてくると、尾びれの先が黄ばんできます。
- 切り身は皮がピンクがかって透明感のあるもの。
金目鯛の食べ方
金目鯛は、脂肪が多いわりにさっぱりした魚。
鮮度が落ちるのが早いので、買ったその日のうちに食べたほうがいいでしょう。
煮付けにしてよく食べられていますが、最近では、刺身やしゃぶしゃぶ・カルパッチョなど、様々な料理に使われるようになりました。
鍋にした場合は、スープもいっしょに食べると、金目鯛の栄養分をまるごと摂ることができます。
やや臭いが強いため、塩焼きにはあまり向いていないです。
金目鯛の煮付け
金目鯛の見た目と味の両方を楽しみたいなら、煮付けにするのが一番。
煮付けにするには、まずウロコとエラ・内臓を取り出し、開きの状態にします。
あとは、酒・みりん・醤油・三温糖をあわせた調味料とショウガを鍋に入れ、中火で15分ほど煮込むだけです。
金目鯛は脂が強いので、煮付けはこってりさせると美味しいです。
うろこはとにかく硬いので、取り残しに注意が必要です。
金目鯛の栄養と効果
金目鯛は、良質なたんぱく質と脂質が多く、意外と水分が少ない白身魚。
マダイと比べて、マグネシウムが約2倍・ビタミンAが約8倍含まれています。
リンが豊富に含まれていて、骨や歯を丈夫にするほか、細胞分化を活性化させる作用があります。
カルシウムやマグネシウム・リンなどが含まれているため、骨粗しょう症の予防に対する効果が期待できます。
強い抗酸化作用のある赤い色素成分のアスタキサンチンやDHAやEPAなどの多価不飽和脂肪酸を含んでいて、細胞のはたらきを活発にし、高血圧を予防する効果が期待できます。
目玉やアラの部分にはコラーゲンが豊富に含まれているので、美肌に対する効果が期待できます。
ビタミンの中で比較的多く含まれているのがビタミンB1とビタミンB2になります。
この他、カリウムや鉄などのミネラルも含んでいます。
金目鯛の主な効果
高血圧の予防、改善・骨粗しょう症の予防・美肌効果・老化抑制
金目鯛の主な栄養成分
マグネシウム・カルシウム・ビタミンA・ビタミンB1・ビタミンB2・アスタキサンチン・DHA・EPA・コラーゲン・リン・カリウム・鉄