キャベツの特徴
キャベツは、ヨーロッパが原産であり、古代ギリシャ・ローマ時代から食べられている最古の野菜の一つになります。
その時代のキャベツは今のように丸くはなく、葉はケールのように肉厚でした。
しかし、栽培の長い歴史の中で、現在のように丸く結球したものが誕生しました。
キャベツは、江戸時代に伝わりました。
最初は観賞用としての野菜だったのですが、明治時代以降栽培されるようになりました。
キャベツは周年流通していますが、春に出まわる春キャベツ・冷涼地で栽培される夏キャベツ・寒玉ともいわれる冬キャベツに分けられています。
春キャベツは、内部まで黄緑色を帯びてみずみずしくやわらかいので、生食に向いていて、浅漬けやスープの具などにすると美味しいです。
冬キャベツは、加熱してもくずれず、甘みが増して風味がでるので、煮込み料理に向いています。
ふんわりとみずみすしい春キャベツと、加熱すると甘みが増す冬キャベツでは、歯ざわりや風味がまるで違うので、それぞれの旬に合わせた調理法で味わうほうがいいです。
また、青汁の材料として使われてるケールですが、南ヨーロッパが原産。
キャベツの祖先であり、花を食べるブロッコリーやカリフラワーもキャベツの親戚になります。
キャベツの種類
高原キャベツ | |
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長野県野辺山や、群馬県嬬恋(つまごい)などの冷涼地で主に栽培されています。
春にタネをまき、夏から秋に出まわっています。 |
黒キャベツ | |
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ちりめんキャベツの系統で、結球しないタイプになります。
繊維質で苦味もあるので生食には向かないですが、加熱すると美味しいです。 |
紫キャベツ | |
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表面の鮮やかな色は、アントシアニンによるもの。
生で食べるとパリパリとした食感を楽しむことができます。 鮮やかな色を生かして、サラダやピクルスなどに利用されています。 |
ちりめんキャベツ | |
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サボイキャベツとも呼ばれています。
フランスのサボア地方が発祥です。 ちりめん状になった葉が特徴で、煮崩れしにくく日持ちします。 |
芽キャベツ | |
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ピンポン玉くらいの大きさで、やわらかく甘みがありビタミンCが豊富です。
シチューなどの煮込み料理で使われることが多いです。 |
たけのこキャベツ | |
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タネまきから3ヶ月ほどで収穫できます。
実がとてもやわらかいので生食に向いています。 |
グリーンボール | |
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形が丸く、春キャベツとは違い、巻きのかたい品種です。
葉は鮮やかな緑色で、やわらかく生食に向いています。 |
プチヴェール | |
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フランス語で「小さな緑」を意味するキャベツであり、芽キャベツとケールの交配種です。
すぐれた栄養分を含み、甘く食べやすい味になっています。 |
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キャベツの旬
旬のカレンダー
春キャベツは3月~5月・夏キャベツは7月~8月・冬キャベツは11月~3月が旬です。
キャベツの産地
都道府県別収穫量(農林水産省 平成24年統計 参照) |
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愛知県 全国収穫の18.2%の構成比 262,900t |
群馬県 全国収穫の18.0%の構成比 259,700t |
千葉県 全国収穫の8.9%の構成比 128,900t |
キャベツは収穫量第2位の野菜。
業務用の需要も安定しているため、周年供給できるように大規模な産地が多いです。
春キャベツは、海洋性気候で温暖な千葉県の銚子や神奈川県の三浦で生産。
夏キャベツは、群馬県の嬬恋(つまごい)や北海道など冷涼な地域で生産。
冬キャベツは、愛知県の東三河や、千葉県の海岸地帯などの暖かい地域で主に生産されています。
キャベツの上手な選び方
- 切り口がみずみずしいもの。
- 葉がしっかりと巻かれていて、重みがあるもの。
- 葉の色が濃く鮮やかでツヤとハリがあるもの。
- カットしたキャベツよりも、丸ごと1個購入したほうが鮮度が良いです。
- カットしたものを購入する場合は、身がよくしまっているものがよく、芯の高さが3分の2以下のものが良品です。