ほうれん草の特徴
ほうれん草は、アカザ科の一年草。
代表的な冬野菜であり、冬になると糖分を根に蓄えるので、茎の部分があまくなります。
ほうれん草の原産地は中央~西アジア。
アジアでは東洋種・ヨーロッパでは西洋種が生まれました。
東洋種は、葉にノコギリのような切れ込みがあって、丸みのある厚い葉が波上に広がり、根がピンク色でアクが少なく甘みがあります。
西洋種は、葉が大きく丸くて肉厚であり、根は緑色で東洋種よりもアクが強いです。
日本には、東洋種が中国から伝わり、のちに西洋種が導入されて、現在は両者の交配種が主流になっています。
ほうれん草の種類
山形赤根ほうれん草 | |
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山形県で古くから栽培されている東洋種。
葉の付け根や根の赤い部分に独特の甘みを持ち、糖度はメロンやブドウ並みにあります。 |
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赤茎ほうれん草 | |
ベビーリーフとしてよく用いられる生食用品種であり、水耕栽培などによってアクがないように作られています。 | |
サラダほうれん草 | |
アクを含まないように品種改良されたもので、水耕栽培のものもあります。
葉はやわらかく小さめで、色も薄めになっています。 |
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ちぢみほうれん草 | |
冬の寒さにさらす寒締め栽培という方法で育った、糖度や甘みの高いほうれん草。
肉厚でアクも少ないです。 表面にシワが入ってちぢれたようにみえるのが特徴です。 |
ほうれん草の旬
旬のカレンダー
ほうれん草は、全国各地でさまざまな品種が栽培され、1年中出回っているので旬の時期がわかりにくいのですが、本来の旬は12~1月ごろになります。
旬の冬ものは、夏ものと比べて栄養価が高く、色が濃く甘みも増していて美味しいです。
ほうれん草の産地
都道府県別収穫量(農林水産省 平成24年統計 参照) |
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千葉県 全国収穫の13.6%の構成比 35,900t |
埼玉県 全国収穫の8.0%の構成比 29,500t |
群馬県 全国収穫の6.7%の構成比 21,800t |
ほうれん草は、かつては冬野菜の代名詞でしたが、品種の改良やハウスなどの施設栽培で、夏でも収穫できるようになりました。
冬場は宮崎や福岡県で、夏場は岐阜の高山や北海道で生産されていて、群馬や愛知県では周年栽培されています。
ほうれん草は夏は30日・冬は90日で収穫できるので、何度も収穫が可能であり、国内自給率は9割といわれています。
残留農薬問題で一時は大幅に減少していた輸入の冷凍ほうれん草ですが、このところは増加傾向にあり、そのほとんどは外食産業に使われています。
ほうれん草の上手な選び方
- 葉が濃い緑色をして、みずみずしいもの。
- 茎が太く、根元の株がしっかりしているもの。
- 茎の下がきれいなうすいピンク色のもの。
- 切り口が鮮やかな赤みを帯び、みずみずしいものは新鮮です。
- 極端にしなびていたり、シワが多いものは、収穫から日数がたっているものが多いので避けたほうがいいでしょう。