里芋の特徴
里芋は、茎の地下部分が食用。
山で自生していた山芋に対して、里で栽培されることから里芋という名前になったといわれています。
熱帯アジアの国々ではタロイモ種が主食とされており、その中でも北方で栽培されていたのが、中国を経て縄文時代に伝わったとされています。
里芋は、晩夏~秋にかけて収穫されていて、煮物の材料として有名。
栽培が比較的容易なため、全国に広がっています。
里芋の茎の部分をそのままあるいは乾燥させた物は、ずいきと呼ばれ食べられています。
種からではなく親いもを中心として増えていくので、子孫繁栄のおめでたい食べ物として慶事にも使われています。
秋の収穫期には、里芋を使った芋煮会が風物になっている地域も多いです。
里芋は、皮をむいた後、みそ汁や煮物などによく使われる食材。
土つきのものはタワシなどで土をしっかりと洗い流し、頭とお尻部分の繊維のかたい部分を取り除いてから料理するといいでしょう。
里芋のぬめりはうま味や栄養のひとつなので、これを生かすか、ぬめりを取って味をしっかりと染み込ませるかはお好みになります。
ぬめりを取る場合は、塩で軽くもみ、水から煮るなどの下ごしらえが必要になります。
ただ、長時間火を通しすぎてしまうとぬめりが落ちてしまい、有効成分が生かせなくなるので、短時間でゆでて、出てきたぬめりを洗い流しましょう。
食感を変える
里芋のアクには、シュウ酸が含まれていてかぶれることがあります。
サッと下ゆでをするか、塩で軽くもみ、水洗いしてから調理するといいでしょう。
ゆで汁に米のとぎ汁を使うと、お湯の中にシュウ酸が溶け出すので、白く仕上げることができます。
また、一度ゆでこぼしてから味をつけることで、上品な口当たりの煮物になります。
頭とお尻の部分(ここに繊維が厚めにたまっている)を約5mm切り落とし、お尻方向に皮をむいていくと、きれいに皮をむくことができます。
皮をむいたり切ったりしていると手がかゆくなりますが、酢水につけながら触るか、手に塩か酢を塗ると、かゆみを抑えることができます。
里芋の種類
石川早生(いしかわわせ) | |
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もともとは大阪の石川村で栽培されていて、やわらかくてやや淡白。
関西での生産が多く、ハウス栽培も盛んになっています。 |
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土垂(どだれ) | |
関東地方でよく栽培されていて、ねっとりとして昔ながらの味わいです。
1年中出まわっています。 |
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京いも | |
地上に伸びる姿がタケノコに似ているので、タケノコイモとも呼ばれています。 | |
セレベス | |
インドネシア原産であり、芽が赤く煮物向き。
全体に赤みがあり、親いも・小いもの両方を食べています。 |
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八つ頭 | |
縁起物としておせちに使われる事が多く、小いもが分球しないため塊状になっています。
味がよく里芋の中では高級品になります。 |
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海老いも | |
形がエビのように湾曲していて、京野菜の一つであり唐芋を特殊栽培したもの。
ホクホクした粉質ながら粘り気も強く、コクのある味わいが特徴です。 |
里芋の旬
里芋の産地
都道府県別収穫量(農林水産省 平成24年統計 参照) |
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宮崎県 全国収穫の15.0%の構成比 25,900t |
千葉県 全国収穫の13.0%の構成比 22,400t |
埼玉県 全国収穫の9.4%の構成比 16,300t |
里芋は、最近、作付面積がやや減少し生産量も下降気味になっています。
高温多湿な場所を好むので、北海道以外で栽培されています。
宮崎や鹿児島県で早採りされたものが夏から出荷され、秋になると全国で収穫が始まります。
掘り出されたいもは親いもと小いもや孫いもに選別され、大きさを揃えて土の中で貯蔵し、4月まで順次出荷されています。
最近では、中国からの輸入量が生鮮・冷凍ともに増加していますが、主に業務用になります。
里芋の上手な選び方
- つけ根が白いもの。
- 表面が割れていなく泥のついているもの。
- ビニール袋詰めのものは、袋の裏側に水滴のついていないもの。
- さわってやわらかいものは避けたほうがいいです。
- 古いものはカビ臭くなることが多いので、表面のカビやにおいも確認したほうがいいでしょう。
里芋の保存法
里芋は、寒さと乾燥に弱いので、冷蔵庫に入れるのではなく、冷暗所などに置いていたほうが長く保存できます。
また、湿り気を保つために、ぬらした新聞紙などで包んでおいたほうがいいでしょう。
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