人参の特徴
にんじんの原産地はアフガニスタン。
トルコ→ヨーロッパに伝わった西洋種と、中国→アジア東方に伝わった東洋種があります。
日本には、江戸時代に中国から伝わった東洋種と、明治時代に伝わった西洋種があります。
東洋種は栽培が難しいのでおせち料理に使われるくらいであり、現在では西洋種が主流となっています。
昔は独特のにおいがあり、子どもたちの嫌いな野菜の代名詞でしたが、最近のものは改良を重ねて食べやすくなっています。
にんじんは、馬の好物としてのイメージが定着していますが、もともと馬は果物や角砂糖など甘いものを好みます。
以前の日本ではそうした食材が高価であったために、代用としてにんじんが使われていましたが、それが定着したということになります。
にんじんは、皮の近くが甘く、栄養も豊富なのでうすくむいたほうがいいでしょう。
むいた皮はせんぎりにして、ゴマ油で炒めてきんぴらにして食べると美味しいです。
皮に近い部分に比べると、芯の部分は栄養が少なく、味わいが薄くて少々かたいのが難点になります。
また、葉の部分は、炒めものや和え物などにすると食べることができます。
細切りにして調理する場合は、芯の部分を少し多めに加熱しておくと、美味しく食べることができます。
にんじんが苦手な人は、すりおろして調理するのがおすすめ。
独特な味が気にならなくなりますし、大量に食べることができます。
生で食べる時は、せん切りやスティック状にしてサラダにするといいでしょう。
煮物に使う時は、皮をむいて切った人参を水に入れてゆで、沸騰したら調味料を入れましょう。
にんじんの種類
五寸にんじん | |
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最も多く流通している西洋種。
サラダや炒めもの・煮物など、幅広く使われています。 |
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金時にんじん | |
江戸時代に中国から伝わった東洋種であり、京人参ともいいます。
鮮やかな赤色が特徴で、おせち料理などに使われています。 |
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金美にんじん | |
中国系をかけ合わせた黄色い品種であり、クセがなく品質はやわらかいです。 | |
島にんじん | |
沖縄の在来種で、ゴボウのように細長く鮮やかな黄色が特徴であり、冬のみ出まわっています。 | |
紫にんじん | |
外側は紫・中心部はオレンジ色をしていて甘みが強く、紫色の部分にはアントシアニンが含まれています。 | |
葉にんじん | |
栄養価が高く、京都ではおひたしや和え物などに使われています。
また、サッとゴマ油などで炒めても美味しいです。 |
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ミニキャロット | |
丸ごとそのままの形で、野菜スティックとして生食で食べられています。
やわらかくて甘みがあり、ゆでても美味しいです。 |
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ベータリッチ | |
通常のにんじんよりβ-カロテンを豊富に含んでいます。
甘みがあり、特有のにおいが少なく食べやすいです。 |
にんじんの旬
旬のカレンダー
にんじんは、秋から冬にかけてが最も美味しくなる旬の時期になります。
にんじんの産地
都道府県別収穫量(農林水産省 平成24年統計 参照) |
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北海道 全国収穫の30.3%の構成比 185,800t |
千葉県 全国収穫の18.1%の構成比 111,200t |
徳島県 全国収穫の7.9%の構成比 48,400t |
にんじんは、周年出回っていますが、春にんじん・秋にんじん・冬にんじんの3つに分けられます。
春にんじんは、みずみずしい風味とやわらかな食感が魅力で、サラダや和え物にすると美味しいです。
冬にんじんは、身がかためで、加熱すると甘みが出て美味しさが引き出されるので、煮物に向いています。
にんじんの上手な選び方
- 形がよく左右対称のもの。
- 葉つきは採れたての証拠で新鮮です。
- 鮮やかなツヤがあり、表面の赤色が自然なもの。
- 全体的に赤みが強く横すじが少ないもの。
- 首のまわりが黒ずんだり青いものは、かたいので避けたほうがいいでしょう。
人参の保存法
冬場は冷暗所で保存できますが、夏場は水気をふき取ってからポリ袋に入れ、冷蔵庫で保存してください。
葉付きのものは、葉を切り落としてから保存するといいでしょう。
人参を使いたい大きさに切ってから、ゆでて水分をよく切り、保存袋に入れると、冷凍庫で1ヶ月くらいは保存できます。
ただ、冷凍すると食感がどうしても悪くなってしまうので、あまりおすすめはできないです。
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