さくらんぼの特徴とは?種類や産地なども紹介

サクランボ

さくらんぼの特徴

さくらんぼは、初夏を告げる代表的な果物。

ハリのある皮とはじける果肉があり、ほどよい甘みと酸味はバランスがとてもよく、上品な味になっています。

キラキラした可愛らしい実は、「赤い宝石」などと表現されることもあり、現在では貴重な国産フルーツの代表となっています。

現在、国産のものは産地が限られる上、雨に弱く栽培に手がかかるため、少し高値で出回っています。

 
さくらんぼという名前の由来は、桜の坊(桜の実)という意味からであり、オウトウ(桜桃)とも呼ばれていて、多くのタネを含んでいるのが特徴。

現在、さくらんぼを使った缶詰製品は、ケーキやフルーツ缶詰などの需要があり、輸入もされています。

 
さくらんぼは、保存が難しく日持ちが悪い果物

買う時に果皮がいたんでいないかどうかを確認し、購入したらできるだけ早く食べましょう。

 
さくらんぼを食べる時は、軸を取らないまま流水で洗います。

そのまま食べるのはもちろん、タルトやケーキ・ジャムにするのも美味しく、ゼリーをつくるときにも利用できます。

低温で長時間保存すると実が締まって美味しさが損なわれるので、普段は室温で保存し、食べる直前に少し冷やすのが美味しく食べるコツになります。

さくらんぼの歴史

さくらんぼの原種は、イランから欧州に自生していたものであり、有史以前から食べられていました。

さくらんぼには、ヨーロッパ・西アジアおよびカフカス地方を原産とする、甘果オウトウと酸果オウトウとがあります。

甘果オウトウの栽培の歴史はきわめて古く、ギリシア時代にはすでに栽培の記録があったとされています。

その後、ヨーロッパ各地にはローマ時代に伝わりましたが、ヨーロッパで本格的に栽培されるのは16世紀以降になります。

 
さくらんぼが日本に伝わったは明治の初頭

日本では、甘果オウトウのことをさくらんぼと呼んでいます。

山形県を中心に品種改良が進み、現在ではさまざまな種類が生まれています。

さくらんぼの種類

アメリカンチェリー
アメリカから輸入される甘果桜桃の総称であり、ダークチェリーとも呼ばれています。

大玉で甘みが強くお菓子やジャム作りに使われています。

高砂(たかさご)
明治時代初期にアメリカから輸入され、栽培が始まりました。

小ぶりで果肉がやわらかく皮の色が鮮やか。

佐藤錦(さとうにしき)
佐藤錦は、赤いルビーとも呼ばれていて、日本を代表する品種。

品の良い甘みと酸味を備え、見た目も美しいさくらんぼになります。

大将錦(たいしょうにしき)
かなりの大型サイズ。

果肉は少し固めで、とても甘みが強く酸味はひかえめ。

紅秀峰(べにしゅうほう)
果肉がややかためで特有の歯ごたえがあり、酸味が少ない。

甘いさくらんぼとして人気があります。

紅さやか
アメリカンチェリーのような濃い赤色の果皮。

果汁が多く、適度な甘味と酸味があります。

ナポレオン
16世紀初頭にはヨーロッパですでに栽培されており、現在では、欧米や日本でもポピュラーな品種。

濃厚な味わいで、酸味と香りが優れています。

南陽(なんよう)
大玉かつ甘みの強い品種で、幻のさくらんぼともいわれています。

肉質はかためで果汁がたっぷりあり、日にあたった部分は美しい色になるのが特徴。

香夏錦(こうかにしき)
福島県で育成された品種で、甘味と酸味のバランスがとれています。

果肉はやわらかくてきめ細やかで、果汁はたっぷり含まれています。

正光錦(せいこうにしき)
香夏錦の後代品種で、果形は短いハート形。

酸味が弱く、甘味がしっかり感じられ、果肉はやわらかめでタネが取り出しやすいのが特徴。

月山錦(がっさんにしき)
中国で育成された、大粒の黄色いさくらんぼ。

パリッとした食感で、甘味が強いのが特徴。

紅てまり
1粒が10g以上もある大玉の品種。

甘味がかなり強く、しかも酸味とのバランスもすぐれています。

北光(ほっこう)
明治時代に北海道で発見された品種。

果実は大玉で、鮮やかな紅色をしています。

肉質はやわらかく、甘味や風味が強いのが特徴。

山形美人(やまがたびじん)
山形県で育成された品種。

甘味も酸味もある濃厚な味わいがあります。

果肉はほどよいかたさで、縫合戦の部分が白いスジのように見えるのが特徴。

豊錦(ゆたかにしき)
色づきが美しく、黄色の地肌が鮮やかな赤色に着色します。

果肉はやわらかく。酸味がひかえめで甘みが強い。

ジューンブライド
北海道で育成された大玉系の品種。

寒さに強く、甘味がさっぱりしているのが特徴。

果肉は比較的やわらかく、果汁がたっぷりあります。

ゴールドキング
北海道で発見された品種。

果皮は、黄色と赤色のまだら模様です。

しまった果肉のため日持ちがよく、酸味が弱くて甘みが強い。

サミット
カナダで育成された、黒褐色の品種。

アメリカンチェリーより大粒で、果肉まで赤いのが特徴。

肉厚でサックリした歯ごたえでさっぱりした味です。

レーニア
アメリカ北部の一部の地域だけ生産されている希少な品種。

果皮は薄い黄赤色で、果肉はやわらかめで甘みが強い。

栽培品種は、昭和50年代の初めまで、果肉がかたく缶詰加工に適したナポレオンが5割以上を占めていました。

しかし、昭和50年以降、缶詰製品の需要低下を背景として、品種の構成が大きく変化しました。

最近では、いろいろな品種が栽培されています。

果肉が比較的やわらかくて甘みが多く、酸味の少ない佐藤錦の生産が増え、主要産地の山形県では全体の5割以上を占めています。

さくらんぼの旬

旬のカレンダー
サクランボの旬
さくらんぼの旬ですが、一般的には5~7月。

けれども、品種によって旬は少し異なり、ナポレオンは6~7月頃、佐藤錦は5~6月頃、アメリカンチェリーは5~7月頃が旬になります。

日持ちがあまりしないので保存はむずかしく、品種によっては半月ほどしか市場に出回らないです。

さくらんぼの産地

サクランボの産地
さくらんぼの産地は、山形・北海道・青森・山梨県などの地域に分布。

山梨県では5月中下旬・山形県では6月中下旬・北海道では7月上中旬が最も収穫されます。

 
さくらんぼは現在、国内生産量の7割程度が生食され、残り3割程度が缶詰に加工されています。

加熱加工にまわされるのは白肉で煮くずれの少ない品種が望ましいため、ほとんどがナポレオンという品種になります。

アメリカではワシントン州が最も大きな産地ですが、南のカリフォルニア州産の果実が5月中下旬から収穫され、次第にワシントン州に移り、7月まで収穫が続きます。

さくらんぼの上手な選び方

  • 粒が大きいもの。
  • 皮がつややかで、ハリがあるもの。
  • 軸が新鮮な緑色でシャキッとしているもの。
  • 果皮が黒ずんでいないもの。
  • 傷やヘコミがなく、実がふくよかでしっかりしたもの。

 
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