さつまいもの特徴
さつまいもは、中央アメリカが原産地で、紀元前から栽培されています。
コロンブスがヨーロッパに持ち帰り、1604年に琉球王朝から日本へ伝わりました。
その後は唐芋と呼ばれ、種子島→薩摩と栽培が広がりましたが、鹿児島は江戸時代にさつまと呼ばれていたので、この名前がついたといわれています。
同じいもでもじゃがいもとは別の品種であり、じゃがいもが茎の部分が太って実になるのに対し、さつまいもは根の部分が成長したものになります。
現在、日本では約40種類ほどが存在していますが、やせた土地でも育つので、凶作の時には空腹を満たす大切な食べものでした。
世界での生産地域は、中国に極端に集中していますが、大部分は酒類への加工用。
近年では、健康食品やお菓子・焼酎の材料として注目されています。
天ぷらやふかしいも・スイートポテト・大学いもなど、甘みがあるさつまいもはいろいろな料理に使われています。
主にいもの部分が利用されていますが、葉や茎も食べることができます。
さつまいもはアクが強いので、切った後は5~10分ほど水につけてから調理するとよく、土の中で育っているので、泥などはきちんと洗い流す必要があります。
スジの入る深さは品種によって変わりますが、皮から数ミリのところに入っていることが多いです。
中のやわらかいところだけを煮物などにする場合は、皮と実の間に入る黒いスジまで厚めに皮をむき取るのがポイントになります。
デンプン
さつまいもから取ることができ、春雨や水飴の原料となっています。
加熱すると、一部が糖質に変わり甘みが増します。
いもづる式
一つの事を発端に、関連の事に次々と手が及ぶ様子を表しています。
いもは地下茎でつながっていますが、一つのいもを掘り出せば、残りもつる(地下茎)を頼りにたやすく見つけることができる様子からできた言葉になります。
いも堀り
幼稚園や保育園とかが観光農園などで秋に体験しているところが多く、掘ることが楽しくて人気になっています。
さつまいもの種類
紅あずま | |
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関東地方を中心に出まわる定番品種。
ホクホクとした食感で甘みが強く、ほかのいもに比べて繊維質は少なめ。 スイートポテトなど、お菓子の材料として使われています。 |
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紅赤(べにあか) | |
肉色は鮮やかな黄色で、味や風味は良いです。
栗きんとんや焼きいも用として根強い人気があります。 |
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紅小町 | |
赤紅色の皮が特徴的。
長期間の貯蔵でも味が安定しており、焼きいも用として人気があります。 |
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紫いも | |
鹿児島県産で、種子島のものが特に有名。
ソフトクリームやチップスなどで最近人気があります。 生活習慣病や老化の予防に効果があるとされているアントシアニンが豊富に含まれています。 |
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安納いも | |
鹿児島県種子島の特産品で、希少価値が高い。
しっとりとして甘味が強く、焼きいもが美味しいです。 |
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鳴門金時 | |
西日本の砂地で作られる人気品種で、皮の中は鮮やかな黄金色になります。
ほどよい甘みがあり、焼きいもや大学いもとして人気があります。 |
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五郎島金時 | |
元禄時代に、加賀の国(石川県)の五郎島で栽培が始まった伝統品種。
糖度が高くお菓子のような甘さがあります。 |
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黄金千貫(こがねせんがん) | |
ずんぐりとした形で、甘みがあり、ホクホクとして美味しい。
上質な芋焼酎の原料として知られる品種で、独特の風味と白い果肉が特徴になります。 |
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パープルスイートロード | |
青果用の紫いもとして平成14年に命名登録された新しい品種。
従来の紫いもよりも格段に味がいいです。 |
さつまいもの旬
旬のカレンダー
さつまいもは、各地で栽培されているため1年中出回っていますが、9月~11月が旬。
さつまいもの産地
都道府県別収穫量(農林水産省 平成24年統計 参照) |
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鹿児島県 全国収穫の36.6%の構成比 320,200t |
茨城県 全国収穫の20.6%の構成比 180,600t |
千葉県 全国収穫の13.5%の構成比 118,500t |
さつまいもは、鹿児島・宮崎・熊本県と九州地方での生産量が多いです。
その大半は、焼酎の原料として使われています。
青果用としては、茨城と千葉のものが中心。
初夏から秋口にかけて収穫したものをしばらく寝かせて、甘みを引き出してから9月~11月に出荷しています。
貯蔵技術の進歩により1年を通して出荷されていますが、もっとも甘いのが1月~2月頃になります。
さつまいもの上手な選び方
- 皮に張りがあり形がいいもの。
- ずんぐりとして太く、色が鮮やかで傷のないもの。
- 全体の大きさが均一なものは、調理に便利なことが多いです。
- やせて細いものやひげ根がたくさん残っているものは、繊維質が多く味がよくないことが多いです。
さつまいもの保存法
さつまいもは、寒さに弱い野菜なので、新聞紙などで包み、室温で保存したほうがいいでしょう。
置いておくと、熟成が進み、甘みが増してきます。
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