たけのこの特徴
たけのこは、中国が原産地であるとされています。
日本では、古事記に記述があるほど古くから親しまれている食べ物ですが、伝わったのは江戸時代。
たけのこを食用としているのは、中国や韓国など、東アジアの限られた国だけになっています。
漢字の筍には10日という意味がありますが、これは、10日ほどで大きくなることに由来。
地上に顔を出してから間もなく成長が止まり、そのまま枯れて腐っていきます。
切断直後から固くなりえぐみも急激に増加していくので、掘った場合は、調理や下ごしらえを早くする必要があります。
たけのこの皮には、通風性があるのに水は通しにくいという特性があるので、昔はお弁当のおにぎりなどを包んでいました。
また、防腐効果のあるサリチル酸という成分が含まれています。
殺菌や防腐効果が期待できるので、食品を包むのには最適といえます。
たけのこの下ゆで
たけのこには、えぐみの素のシュウ酸が含まれています。
カルシウムの吸収を悪くさせるうえ、結石の原因となることもあるので、下ゆでをしっかりしてから調理する必要があります。
下ゆでのやり方ですが、皮つきのまま先端を大きくななめに切り、皮の部分に縦に切り込みを入れます。
ぬかひとつかみと共に、大鍋で水からゆでて沸騰したら弱火にして、40~50分ほどゆでます。
根もとに竹串が通るようになったら火を止めて、そのままゆで湯ごと冷まします。
メンマ(しなちく)
メンマは、ミャンマーが原産。
たけのこを発酵させた漬物であり、水煮にしたものや、味をつけて売られているものが多いです。
中国料理に使ったり、ラーメンの具材や酒のつまみになります。
たけのこご飯
たけのこご飯は、お米とたけのこ・しょうゆ・お好みの具などを入れて作ったもの。
旬のたけのこを使った時は、香りがよく、美味しさは際立っています。
作り方はそれほど難しいわけではなく、材料さえそろっていれば簡単に作ることができます。
若竹煮
若竹煮は、たけのことワカメをいっしょにした煮物料理。
たけのこに含まれているシュウ酸は、アクが強く、カルシウムの吸収を妨げてしまいます。
けれども、カルシウムが豊富なワカメといっしょに食べると、シュウ酸の効果を防ぐので、上手な組み合わせだといえます。
雨後のたけのこ
雨が降った後はたけのこが生えやすいことから、何かをきっかけとして物事が次々と発生していくこと。
たけのこの種類
たけのこは、70種類以上もあるといわれています。
孟宗竹(もうそうちく) | |
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日本で最も生産量の多い品種で、香りが高くやわらかい。
食用にできるのは、先が地表にでたばかりのわずかな期間になります。 |
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真竹(まだけ) | |
苦竹といわれるように苦味があり、アクもとても強い。
出まわるのは7月頃からで、たけのこの中では最も遅くなります。 |
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淡竹(はちく) | |
地上に出てから収穫される品種で、かためだが、アクが少なくあっさりしています。
赤茶色の皮と、先端の淡い緑が美しい。 |
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大名たけのこ | |
寒山竹とも呼ばれていて、味は大変上質で、見た目も立派。
西日本に広く分布していますが、特に九州での消費が盛んになります。 |
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根曲がり竹(ねまがりだけ) | |
千島笹(ちしまざさ)とも呼ばれていて、日本海沿岸に自生しています。
細身でアクが少なく、根元が湾曲しています。 地上から15~20cmほど伸びたところを食用としています。 |
たけのこの旬
旬のカレンダー
たけのこは、南の方から筍前線が北上していきます。
春を代表する食材です。
たけのこの産地
都道府県別収穫量(農林水産省 平成24年統計 参照) |
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福岡県 全国収穫の34.4%の構成比 13,518t |
鹿児島県 全国収穫の24.5%の構成比 9,604t |
熊本県 全国収穫の9.4%の構成比 3,703t |
国内で最も生産されているのは孟宗竹(もうそうちく)。
2月下旬に九州で収穫が始まり、5月下旬頃までどんどん北上していきます。
淡竹(はちく)や大名たけのこの収穫が5月~6月で、根曲がり竹(ねまがりだけ)が6月~、真竹(まだけ)が7月~と続いていきます。
たけのこの上手な選び方
- 色があまり濃くないもの。
- 持った時に重みがあるもの。
- 穂先は黄色く開いていないもの。
- 皮がしっとりとしていて乾いていないもの。
- 切り口がみずみずしく、ぬめりのないもの。
たけのこの保存法
たけのこは、鮮度が落ちると苦みが出るため、手に入れたらすぐにゆでましょう。
ゆでた後は、水につけて冷蔵庫で保存するといいですが、アクが出るので、水はこまめに変える必要があります。
保存後は、4~5日で食べきりましょう。
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