白菜の特徴
白菜は、古代中国北部で栽培されていたカブの仲間が、チンゲンサイの仲間と交雑して生まれた野菜。
東洋の代表的な野菜で、英名はチャイニーズキャベツといいます。
中国では、大根や豆腐と合わせて「養生三宝」と呼ばれるほど、健康に良いとされています。
白菜が伝わったのは、日清・日露戦争で中国からタネを持ち帰った事だといわれています。
けれども、品種維持が難しかったので、栽培に成功するまでには時間がかかりました。
日本各地で本格的に栽培が始まったのは、昭和に入ってからになります。
これはゴマ症といって、白菜の生理障害によってあらわれたポリフェノール。
気温が高い・肥料が多いなどといった、栽培しているときのストレスが関係しているとされています。
食べても問題はないので安心してください。
白菜の種類
長崎白菜 | |
---|---|
唐人菜とも呼ばれる長崎の伝統野菜。
結球せず外葉が外側に開くように反っていて、やわらかく鉄分も豊富。 |
|
仙台白菜 | |
肉厚でやわらかく、甘みがあるのが特徴。
冬の鍋に活躍しますが、キムチなどの漬物にすると美味しいです。 |
|
笹川錦帯(ささがわきんたい)白菜 | |
肉質はやわらかくて、甘みが強く、葉に毛が少ないので生食に向いています。 | |
下山千歳(しもやまちとせ)白菜 | |
重さが約10kgもある大型の白菜であり、漬物に向いています。 | |
山東菜 | |
埼玉の伝統野菜ですが、現在では生産量は少なくなっています。
漬物やおひたし・炒めものなどによく使われています。 |
|
オレンジ | |
中の葉がオレンジ色であり、通常の白菜よりも栄養価が高くなっています。
歯切れもよく青臭さも少ないので、サラダにすると美味しいです。 |
|
パープル | |
アントシアニンが含まれている赤紫色の白菜。
サラダ用に開発された品種であり、やわらかい食感になっています。 |
|
たけのこ白菜 | |
中華料理に使われている筒状の白菜。
芯の部分がシャキシャキしていて、漬物や加熱料理に向いています。 |
|
ミニ白菜 | |
重さ1kg程度の小型の白菜であり、一度に使いきれるサイズの便利さがあります。
人気は上昇中ですが、まだカット白菜の人気をおびやかすほどにはなっていません。 |
白菜の旬
旬のカレンダー
白菜は、本来が冬野菜なので暑さに弱く、夏場のものは長野県などの高原で栽培されています。
白菜はたくさんの葉を重ね、そのすき間に空気の層を作ることで冬の寒さから身を守っていて、10月を過ぎるとじょじょに甘みがでて美味しくなってきます。
寒さが厳しくなり、畑で露にあたることで甘みが増し、繊維がやわらかくなります。
白菜の産地
都道府県別収穫量(農林水産省 平成24年統計 参照) |
---|
長野県 全国収穫の25.4%の構成比 234,100t |
茨城県 全国収穫の25.3%の構成比 232,700t |
群馬県 全国収穫の3.2%の構成比 29,700t |
白菜は、家庭で漬け物を作らなくなったので、冬の需要が大きく減りました。
現在では、春や夏にも生産が可能になり、周年栽培体制が整っています。
白菜の上手な選び方
- 切り口が白くみずみずしく、葉がすき間なく詰まったもの。
- 外側の葉がいきいきとした緑色で、重みがあるもの。
- 葉の巻きがしっかりとしていて、密になっているもの。
- 軸が太すぎるものは避けたほうがいいでしょう。
- 断面が盛り上がっているものや、芯が反り返っているものは鮮度が落ちています。
白菜の食べ方
白菜をまるごと購入した場合は、切ってしまうと酸化が進み鮮度が落ちるので、葉をはがしてから使うといいでしょう。
1日天日干しすると甘みが増し、水分がほどよく抜けて水っぽくならないので、漬け物に向いています。
葉は水にさらすとパリッとするので、煮込んでもサクサクするようになり、鍋物の場合は、煮ることでカサが少なくなるので食べやすくなります。
白菜の栄養素を効率的に摂取するには生食が一番ですが、白菜のほとんどは水分のため、大量に食べるのは難しくなっています。
栄養分を効率よく摂取するには、鍋物や煮物が向いている調理法。
鍋物や煮物にするとたくさん食べることができますし、溶け出した栄養分も同時に摂取することができます。
豚肉や鶏肉・マグロなど、脂肪の多い材料が入った鍋物だと食べやすいです。
また、ベーコンといっしょに鍋に入れ、水を加えずに蒸し煮にするだけでも美味しいです。
その他、白菜の葉を縦に細く切ってスティックサラダにしてもよく、マヨネーズやゴマだれをつけて食べても美味しいです。
白菜は、外側の葉が作った栄養分を内側の葉に送り、うま味成分や糖として蓄えています。
中心部から使えば、周辺の葉にうま味が貯蔵されるので、最後まで美味しく食べることができます。
歯ごたえを生かしたい炒めものやスープの時は、繊維に沿って縦切りにするとよく、サラダなど生で食べる時には、繊維を断ち切るよう横切りにしてください。
炒め物の場合は、強火で素早く仕上げると白菜の水分が出ないですが、火の通りを均一にするため、葉と芯は切り分けて加熱する方がいいです。
芯を炒めて透き通ってきたら、葉を加え炒めましょう。
白菜の保存法
白菜を丸ごと1個保存する場合は、新聞紙に包んで冷暗所に立てておくと、比較的長持ちします。
横にすると、重みで下のほうが傷みやすいので、立てたほうがいいでしょう。
カットしているものは、ラップで包むと冷蔵庫で保存できますが、早めに使い切りましょう。
【白菜のカロリーや栄養はコチラ】
▶▶▶白菜(ハクサイ)のカロリー一覧と糖質!栄養や効果なども紹介