大根の特徴
大根の原産地は、地中海地方や中東。
古代エジプトの時代には、栽培されていたという記録が残っています。
中央アジアや地中海沿岸などに広く分布していますが、今では、生産量・消費量ともに日本が世界一になっています。
日本へは、弥生時代に伝わりました。
日本最古の書物である古事記にも記述があり、平安時代には栽培も盛んになっています。
日本では、春の七草のひとつすずしろとして親しまれていて、食卓には欠かせないものとなっています。
大根は、大きく分けてヨーロッパだいこん・中国だいこん・日本だいこんの3つがあります。
在来種と中国だいこんの交配種がつくられ、そこから各地に広まり様々な品種が生まれています。
現在流通しているものは、スマートな形の青首系がほとんどですが、個性的な大根もあります。
大根の種類
青首だいこん | |
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土の中で育つ3分の2が白く、土の上に出ている部分が青いです。
寒い冬を超えると甘みが増し、辛さが少なくてみずみずしいです。 サラダや炒めもの・煮物とどんな調理にも合います。 |
四十日だいこん | |
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葉だいこんやかいわれ大根として使いますが、煮物に向いています。 |
桜島だいこん | |
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世界最大の大根で、大きなものは20kgを超えます。
煮くずれぜず、鹿児島県の郷土料理には欠かせないものになっています。 |
守口だいこん | |
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世界最長の大根で、長さは120cm以上ありますが、中には150cmを超えるものもあります。
粕漬けにされた守口漬けが有名になります。 |
三浦だいこん | |
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三浦半島で古くから栽培されている地域特産野菜で、首のところが細く、根に向かって太くなっています。
たくあんなどに適しています。 |
練馬だいこん | |
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昭和初期までをピークに、徐々に衰退し生産が途絶えていましたが、近年復活しています。 |
支那青だいこん | |
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ビタミンだいこんともよばれ、生食に適しています。
緑の色濃い部分は甘く、白い部分の方は辛みがあります。 |
紅しぐれだいこん | |
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赤だいこんともいわれ、表面は赤紫色を帯びています。
この色は、ポリフェノールの一種であるアントシアニンによるものです。 |
味一番 | |
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ずんぐりした形で、水分が多く甘みが強い品種であり、煮物などに使われています。 |
黒だいこん | |
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皮の部分は真っ黒で、中は白いめずらしい大根。
苦みと甘みがあり、生でも加熱しても楽しむことができます。 |
亀戸(かめど)だいこん | |
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種をまいてから40日でできる大根で、にんじんよりやや大きいサイズです。
浅漬けにすると美味しいです |
源助だいこん | |
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金沢の伝統野菜であり、太くて短い形が特徴で、甘みが強くきめ細かいです。
煮くずれしにくいので、煮物やおでんに向いています。 |
おでんだいこん | |
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コンビニのおでん用として需要の高い品種です。
根の上部から先まで均一な太さなので、輪切りにすると無駄なく使えます。 |
辛味だいこん | |
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辛味が強く、おろしたものを薬味として使っています。 |
聖護院だいこん | |
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京都市の聖護院という寺院周辺で栽培されていました。
煮崩れしにくく、煮物に向いています。 |
紅芯だいこん | |
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中身が紅色でやわらかく甘みがあります。
彩りを生かすには、生でサラダにしたり大根おろしにするといいです。 |
レディサラダ | |
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三浦だいこんを元にサラダ用に作られた大根です。
皮ごと食べることができ、サラダや浅漬けにすると彩りがいいです。 |
ラディッシュ | |
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ヨーロッパから入ってきた大根で、二十日だいこんと呼ばれるほど成長が早いです。
表面は鮮やかな赤色をしているのが特徴で、サラダなどの彩で使われることが多いです。 |
かいわれだいこん | |
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だいこんの芽を早摘みしたもので、ビタミンEを含んでいます。 |
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大根の旬
旬のカレンダー
大根の旬は11月~3月であり、冬に甘みが増して美味しくなります。
だいこんの産地
都道府県別収穫量(農林水産省 平成24年統計 参照) |
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北海道 全国収穫の11.6%の構成比 170,500t |
千葉県 全国収穫の10.6%の構成比 155,200t |
青森県 全国収穫の8.2%の構成比 119,900t |
大根は、生産量トップの野菜。
春だいこん(4月~6月)・夏だいこん(7月~9月)・秋冬だいこん(10月~3月)と周年出荷されています。
春だいこんと秋冬だいこんは、温暖な千葉・神奈川・宮崎県などで生産されています。
夏だいこんは、冷涼な北海道や青森県などでの生産が盛んになっています。
現在では、伝統野菜が静かなブームになっていて、復活した地方品種なども現れています。
大根の上手な選び方
- ハリとツヤがありずっしりと重たいもの。
- ひげ根が縦1列に並んでいるもの。
- 切り口がスカスカしていないもの。
- 葉の色が鮮やかな緑でみずみずしいもの。
- 葉なしで売られているものは、葉の付け根をチェックするといいです。 黄色く変色しているものは日がたっている証拠になります。