きゅうりの特徴
きゅうりは、インドのヒマラヤ山麓にあった野生種が進化したもの。
西アジアで栽培されるようになって、歴史は3000年ほどになります。
もともとは非常に苦味が強いものだったそうですが、交配の歴史の中で淡白な味わいになっています。
日本には6世紀ごろに中国から伝わりました。
本格的に栽培されるようになったのは江戸時代で、日常的に食べられるようになったのは昭和初期になります。
きゅうりは、歯ごたえのある食感とすっきりとした味わいがあります。
水分を多く含むことから、暑い地方では水分補給用として珍重されてきました。
きゅうりの語源は、漢字で黄瓜と書いていたことに由来しています。
古い時代は黄色く熟れる実を食べていましたが、現在は黄色く熟れる前の緑色の実を食べています。
きゅうりには、ビタミンCを壊すアスコルビナーゼという酵素が含まれています。
ほかの野菜と一緒にサラダにする場合は、酢を加えてその働きを抑えるほうがいいでしょう。
酢の物やピクルスにすれば、クエン酸の効果もあるので、夏バテ解消にもなります。
ただ、体を冷やす働きが強いので、胃腸の弱い人は、生の食べ過ぎはひかえてください。
サラダや和え物・漬け物などによく使われているきゅうり。
もぎたてのみずみずしさが命なので、できるだけ新鮮なうちに食べたほうがいいでしょう。
余ったきゅうりは乱切りにして塩をふり、冷蔵庫でひと晩おくと「浅漬け」の完成です。
きゅうりを浅漬けにするときは、きゅうりを適当な長さに切ります。
割れ目から手で2~3つに裂くと、断面積が広くなり、味が染み込み美味しくなります。
きゅうりの板ずり
きゅうりを板ずりすると、食感がなめらかになるだけでなく、味が染み込みやすくなり、色が鮮やかになります。
塩をまぶしてまな板の上で転がす→熱湯にさっとくぐらせる→氷水に取るという手順になります。
ブルーム
きゅうりが表皮を保護するために自ら出す白い粉のことで、乾燥を防ぎ、皮を保護する働きがあります。
見栄えが良くないという理由から、接(つ)ぎ木によってブルームが形成されない、ブルームレスきゅうりも普及しています。
きゅうりの種類
ブルームレスきゅうり | |
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現在の流通の約9割を占めますが、白い粉が出ないように改良された品種。
日持ちはしますが、皮が少しかたくなっています。 |
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四川きゅうり | |
表面のイボが鋭く、シワの多い品種で歯ごたえがいいです。
皮はやわらかく、果肉はかためであり、漬物にするとシャキシャキした食感になります。 |
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加賀太きゅうり | |
石川県特産の品種で肉厚があり、皮をむいてタネを取って使うのが基本。
煮る・炒めるなどの加熱料理に向いています。 |
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フリーダム | |
イボがない品種であり、青臭さがなくサラダに向いています。 | |
四川 | |
中国系である四葉の改良種で、皮が薄くちりめん状で歯ごたえもいい。
皮はやわらかく、果肉はかためです。 漬物にすると、シャキシャキした歯切れの良さが目立ちます。 |
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ミニきゅうり(もろきゅう) | |
通常の大きさに育つ前に若どりしたもの。
味噌などでそのまま食べるのに向いているので、もろきゅうともいいます。 |
きゅうりの旬
旬のカレンダー
きゅうりは1年中手に入りますが、本来の旬は6月~8月です。
きゅうりの産地
都道府県別収穫量(農林水産省 平成24年統計 参照) |
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宮崎県 全国収穫の10.3%の構成比 61,000t |
群馬県 全国収穫の9.7%の構成比 56,900t |
埼玉県 全国収穫の8.3%の構成比 48,600t |
きゅうりは、果菜の中では国内収穫量第2位の野菜。
ハウスなどの施設を使った野菜が7割以上を占めていて、周年栽培が可能となっています。
7月~11月の夏秋きゅうりは露地や雨除け栽培で、12月~6月の冬春きゅうりはハウス栽培になります。
きゅうりの上手な選び方
- みずみずしいもの。
- 緑色が鮮やかで太さが均一なもの。
- 小さなトゲがさわると痛いくらいのもの。
- 両端がしっかりしているもの。
- 全体の太さが均一なら、曲がっていても大丈夫です。
きゅうりの保存法
きゅうりは、冬場だと、涼しい場所であれば室温でも保存することができます。
ただ、低温や乾燥に弱く、あまり日持ちがしないので、できればすぐに食べたほうがいいでしょう。
冷蔵庫で保存する場合は、水気を切ってポリ袋に入れ、袋の口を閉じないようにしてください。
冷凍保存する場合は、薄くスライスした後、塩を加えてもみます。
水分が出てしんなりしてきたら汁ごと保存袋に入れ、空気を抜いて保存してください。
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