刺身のつまに使われる野菜の特徴
刺身のつまに使われる野菜は、つま野菜といいます。
吸い物などに使う場合は椀づまと呼び、料理の下に敷いて盛り付けたり、料理の近くにある場合は、あしらいと呼びます。
刺身に添える場合は、大葉やダイコンのせん切りなどといっしょに使われていることが多いです。
つま野菜は、料理を引き立たせる時に使う野菜であり、味のアクセントや季節感を添えるという目的の他に、栄養バランスを整えるために使うこともあります。
以前はプロが使用していましたが、最近は家庭で使用される機会も増えています。
栄養価が高いので、手に入れたら、和え物や汁の実などにして無駄なく使い切るといいでしょう。
刺身のつまに使われる野菜の種類一覧
ツルムラサキの花芽
ツルムラサキは、中国南部から東南アジアにかけて栽培されている緑黄色野菜になります。
ツヤのある茎と肉厚な葉をもっていて、加熱すると軽いぬめりがあります。
ツルムラサキのピンクの花芽は、料理のあしらいや刺身・椀物などに彩りを添えます。
栄養面では、β-カロテン・ビタミンB2・ビタミンC・カリウム・鉄などが豊富に含まれています。
天ぷらや和え物・おひたしなどにして食べるといいでしょう。
みょうが
みょうがは、東アジアが原産であり、ショウガとともに大陸から持ち込まれたものが野生化し、本州から沖縄までの日本各地で自生したもの。
鮮やかな赤色が料理を美味しそうに演出してくれますし、さわやかな香りが食欲を増進してくれます。
せん切りにして刺身のつまや椀づま、酢漬けにして箸休めなどに使われています。
パセリ
パセリは、軸ごと洋食のつけ合わせにしたり、刻んでシチューなどに散らして彩りを添えます。
くせのある味なので食べる人は少なく、主に料理のアクセサリーとして使われています。
β-カロテンやビタミンC・カルシウム・鉄などが豊富で栄養価が高く、食欲を増進するはたらきがあります。
穂ジソ
穂ジソは、花が咲き終えたばかりのシソの穂であり、香りが高い。
シソには、見た目をきれいに演出するだけではなく、魚の臭みをとったり防腐作用があるので、刺身のつまに使われることが多いです。
栄養面では、ビタミンAやビタミンCなどが豊富に含まれています。
紫芽(むらめ)
紫芽は、発芽して間もない若芽で、赤シソの芽の本葉が2枚くらい出たもの。
紫芽は紅タデに似ていますが、紅タデよりも一まわり大きく、裏が赤くて表が緑色をしています。
防腐作用があるので、刺身のつまに使われています。
小菊
菊の花はどれも食べることができますが、特に味の良いものを食養菊として栽培しています。
青森県特産の黄菊「阿房宮(あぼうきゅう)」や山形・新潟で多く栽培されている赤紫色で花びらの長い「延命楽(えんめいらく)」などが代表的。
小菊は、殺菌効果があるため刺身のつまによく使われています。
また、色鮮やかな小菊は、料理に彩りを添えたり、秋を演出するあしらいにも向いています。
芽ネギ(姫ネギ)
芽ネギとは、発芽してから間もない、長さ6~10cmくらいの細いネギのこと。
ネギを土耕栽培したものを芽ネギ・水耕栽培したものを姫ネギと呼んでいます。
香りがいいので、寿司のネタやサラダ・パスタなどによく使われています。
また、細かく小口切りにしてすまし汁に使ったり、卵焼きにいれても美味しい。
紅たで
紅たでは、ヤナギタデの同一種の変種で、生えたばかりの芽を収穫したもの。
ピリッとした辛味が特徴で、消化を助けるはたらきがあります。
解毒作用があるため、古くから薬用として利用されており、刺身のつまや和え物の材料として使われています。