梅干しの黒焼きの効果・効能~ダイエットにも有効

梅干しの黒焼き

梅干しの黒焼きとは

古来、効果の高い生薬(漢方薬の原料となる草根木皮)に鳥梅(うばい)があります。

これは、未熟の梅の実を真っ黒になるまでいぶしたもので、整腸や解熱に用いられてきました。

 
鳥梅に見られるように、梅にはさまざまな驚くべき薬効があります。

この薬効をより効果的に発揮させるための梅の利用法が、梅干しの黒焼きです。

3年以上漬けた梅干しを長い間焼いて炭にした黒焼きは、昔から「起死回生の妙薬」といわれてきました。

 
梅干しは、焼くことで本来の薬効効果を高めることができます。

加熱することで、糖質とクエン酸が結合してムメフラールという化合物ができます。

この物質は、血流改善に効果があるだけでなく、有効成分の濃度が増します。

有効成分の濃度が増すことで梅の薬効が凝縮されて、薬用効果が増すと考えられています。

梅干しの黒焼きの効果・効能

病院
梅干しの黒焼きには優れた鎮痛効果があり、頭痛・腹痛・腰痛・ひざ痛などさまざまな痛みをやわらげます。

また、健胃作用が食欲を増進させ、消化を助けて胃腸の働きを整えたり、セキを止めるので、風邪や咽頭炎(いんとうえん)などにも有効とされています。

梅干しの黒焼きを粉にして飲むと、少量でも冷え性が改善され、免疫力がアップし、弱った人の体力も回復します。

歯肉炎や歯周病・歯茎のはれなどには、梅干しの黒焼きをすり込んだものがおすすです。

 
梅干しには、クエン酸をはじめとして、ピクリン酸やその他の有機酸が豊富に含まれています。

有機酸の働きで、梅干しを食べると全身の新陳代謝が活発になり、疲労回復や体力増強の効果があります。

さらに、クエン酸によって体内のエネルギーの産生が促進され、余分な脂肪が燃えやすくなり、減量効果も期待できます。

 
東洋医学においては、クエン酸などの酸味は、腎臓や肝臓などの働きを活性化するとされています。

腎臓や肝臓の働きが整うと、ストレスや不安の解消にも役立ちます。

梅干しの黒焼きダイエット

梅干し ダイエット
梅干しは、さまざまな健康効果がある食品ですが、そのさまざまな効果の中でも、あまり知られていないのがダイエット効果です。

ダイエットは難しく、極端な減量法は長く続くものではありません。

また、無理な食事制限で、一時的に体重を落とすことができたにせよ、けっきょく無理がたたって、リバウンドしてしまうことが少なくありません。

その点、梅干しの黒焼きダイエットの優れたところは、なんといっても無理なくやせられることにあります。

 
しかも、このダイエットの場合、ただ食事の際に梅干しの黒焼きを食べるだけであり、難しいことは何もありません。

すると、食欲が自然におさえられ、脂っこいものや甘いものに手が伸びなくなって、いつの間にかやせているというケースがとても多いのです。

梅干しと食事

梅干しと食事
人が太るのは、一般的には摂取するエネルギーが消費するエネルギーを上回るからで、その結果、余った分が脂肪となって蓄積されます。

ダイエットにはいろいろな方法がありますが、基本的には年齢や運動量に見合った食事をすることであり、摂取した栄養素が体内で無駄なく代謝されることです。

また、食事をすると血糖値が上がりますが、これは体内に入った糖が小腸に吸収されることを示します。

 
急激な食事だと血糖値は急上昇し、糖が慢性的にだぶついて肥満を引き起こし、さらには糖尿病へとつながっていくことになります。

血糖値を急上昇させないためには、ゆっくり食べることが大切ですが、このような食べ方にぴったりの食品が梅干しなのです。

 
梅干しはすっぱいですからゆっくりと口に入れますが、つられて他のおかずもゆっくり食べるようになります。

その結果、血糖値の急上昇をおさえる効果が期待でき、糖がだぶつくことを防いで、肥満が防止されます。

梅干しのダイエット効果

雑穀と体重計
梅には、肥満の元となる中性脂肪の増加を抑制し、ダイエットホルモンの効果を促す効果があります。

梅干しを食べると、脂肪細胞が小さくなることが確認されていて、梅干しが内臓脂肪の蓄積防止に役立つことを示しています。

また、エネルギー代謝を高めるたんぱく質の一種である、レプチンなどのダイエットホルモンが脂肪細胞から活発に分泌されます。

つまり、梅干しを食べると代謝が良くなり、やせやすく太りにくい体質に変わってくると考えられています。

 
それと、梅干しの酸味の主成分であるクエン酸の効果があります。

体内に取り込まれた炭水化物やたんぱく質などの栄養素がエネルギーに変換されることをクレブスサイクルというのですが、そのはたらきを担っているのが8種類の酸で、その中心がクエン酸です。

 
梅干しといえばクエン酸といわれるくらい、梅干しはクエン酸が豊富。

梅干しによってクレブスサイクルのはたらきが活発になり、エネルギーの消費が進んで脂肪にならず、肥満を防ぐことができます。

さらに、梅干しによってクエン酸がたくさん体内に取り入れられると、その豊富なクエン酸によって、体内のエネルギー代謝が行われます。

効率的にエネルギーが使われれば、余分な脂肪分の蓄積が抑制されますが、これもダイエットの助けになります。

梅干しの黒焼きの作り方

自家製梅干し
昔は20時間くらいかけて梅干しの黒焼きを炭火で焼いてつくっていたのですが、現代の家庭でそのような本格的な黒焼きをつくるのは難しいと思いますので、簡単な作り方を紹介します。

①アルミホイルを適当な大きさに切り、二重に重ねる。

その上に、梅干し5~6個をのせて包む。

②焼き網の上にのせて、極弱火でじっくりと焼く。

途中でアルミホイルを開いて梅干しをひっくり返し、また包んで焼く。

これを全体が黒くなるまでくり返す。

③梅干しが真っ黒に炭化したら、アルミホイルから出してすり鉢で粉にして完成です。

密閉容器に入れて保存します。

※飲むときは、スプーン約1杯を白湯によく溶かして飲みましょう。

また、すでに出来上がった商品もあるので、そういったものを利用するのもいいと思います。

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